片思い 6 ページ8
「よっしゃー！じゃあとりあえずみんなストレッチから…」
円堂がそう声を出した時だった。
「きゃあぁぁぁぁぁあ！士郎様ぁぁぁ！」
グラウンドに向かって、黄色い女の子たちの歓声が響き渡る。
なるほど、秋が言っていた“大変なこと”ってこういうことだったんだ。確かにこれだと真面目に練習をしたくても出来ないような気がする。
秋を含むマネージャー達は、みんな吹雪くんの取り巻きと思われる女の子たちに注意をしたり、練習妨害になるのを止めようと必死である。
しかし、たったの3人相手では、大勢の女の子の勢いを止めることは出来ず、部員たちも困った様子であった。
「みんな、ほんとにごめんね」
「なぁに、気にすることないさ！お前のおかげで、サッカーに興味を持ってくれる子が一人でも増えりゃ俺はそれだけで嬉しいからな！」
「でもよ、キャプテン。ずっとこんな調子じゃあマトモに練習も出来ねぇぜ？」
染岡は表情を曇らせたまま、ため息を漏らしていた。それに続くように、何人かの部員たちの士気も下がっていくのがわかる。
吹雪くんは何も悪くないのに。これじゃあ彼だけが悪いみたいで、なんだかわたしまで嫌な気持ちになっちゃう。
なにか、何か打開策はないだろうか。
彼らがまともに練習を出来るようになるには、どうすれば…？
「あ！」
思わず、声を出してしまう。すると、グラウンドにいた部員たちは一斉にこちらに視線を寄越した。
「A？どうかしたか？」
「あ、えっと！吹雪くん！」
「ど、どうしたの？」
「練習、まともにしたいなら、吹雪くんから女の子たちに言ってみたらどうかな？多分、あの子たちも吹雪くんを困らせたいとは思ってないはずだから…」
「…！なるほどね、わかった。僕言ってくるね」
「うん…！」
そういうと、彼は女の子たちの方に走って言った。
そして、きちんとその旨を伝えたようで、ファンを名乗る女の子たちは、みんな申し訳なさそうにしながら去っていくのが見える。
「ふふ、Aちゃんか、面白い子だなあ」
女の子たちの背中を見送りながら、ポツリと吹雪は呟く。
その呟きが、この後の展開に大きく関わってくることは、まだ誰も知らなかった。
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mini @ 気まぐれ返信ごめんなさい(プロフ) - 戦術の皇帝さん» 遅くなってしまってすいません。たくさんの感想ありがとうございます〜！のんびり更新野郎ですが、よかったらこれからも気長に待ってもらえると嬉しいです。よろしくお願いします〜 (2020年9月3日 0時) (
レス) id: 7bdd47b866 (このIDを非表示/違反報告)
戦術の皇帝 - 吹雪士郎から名前変えてみました。楽しく見させてもらっています。更新頑張ってください。楽しみにしています。 (2020年7月2日 23時) (レス) id: 2920096cab (このIDを非表示/違反報告)
アリス - 楽しく見させてもらいました。続き楽しみにいています！更新頑張って下さい(^o^)/ (2020年5月20日 19時) (レス) id: c80579e6b6 (このIDを非表示/違反報告)
吹雪士郎 - 毎日楽しく見させてもらっています。更新頑張ってください。応援しています。 (2020年5月16日 12時) (レス) id: 2920096cab (このIDを非表示/違反報告)
花吹雪 - いやー。面白いです！今は、コロナウイルスが流行っていますが、お身体に充分気を付けて更新してください。 (2020年5月15日 19時) (レス) id: cba8b0a420 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mini | 作成日時：2014年3月30日 16時
