片思い 18 ページ20
「アンタ、サッカー部に入部するそうね？まあ私はアンタが何をしようがどうだっていいわ。だけどね、士郎様にまた近付くようなことがあれば…次はアンタだけじゃねぇからな」
彼女の言葉が意味することがすぐには分からなかったが、厭らしい笑みの中に、自分以外の誰かに危害を加えるといった意味が含まれていることを察してしまう。
そしてそれは親友である秋──。
「なっ…！？そ、それだけは…ッ！」
「別にアンタが士郎様に近付かなきゃいいだけの話じゃない。わかった？」
「ふふっ、十分にお分かりになったような表情をなさっていますわ」
くすりと彼女たちは笑った後「話はこれだけよ。くれぐれも気をつけることね」なんて言葉を吐き捨ててその場から立ち去った。
しゃがんだまま立ち上がれなくなってしまった私は、早く部活に行かなきゃ、なんて意識はあるものの、彼女の言葉が忘れられなくて、しばらくその場に居座ることにした。
自分に被害がある分にはなんでも受け入れられる。わたしが我慢すればいいだけの話だから。それでも、大切な親友を傷付けられるとなれば話は別だ。
秋は本当に優しくて、いい子で、いつまでもずっとわたしの味方でいてくれる唯一無二の存在だ。そんな存在を目の前で傷つけられることが分かっていて、どうして吹雪くんに近付けようか。きっと無理な話だ。
それでもチームメイトとして接する機会は絶対に回避することは出来ないし、わたしのせいで切磋琢磨し、日々成長を続ける彼らを邪魔するのはどうしても避けたかった。
──ああ、どうしてわたしはこんな目に遭わなきゃいけないんだろう。わたしはただ、みんなと純粋に楽しいサッカーがしたいだけなのに。
なんだか悲しくなって、つい涙が零れてしまう。もっと私が男の子みたいな性格だったら変わっていたのかな、なんて。もしくは男の子として産まれてきていたら、なんて。ないものねだりばかり浮かんできてしまって、また涙が溢れてきた。
「あーあ、今日は部活初日なのになぁ」
初日から大幅な遅刻をするなんて、絶対にしたくなかったのに。それでも心配をかけたくないから、この涙が止まるまではこの場に居続けることを決意した。
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mini @ 気まぐれ返信ごめんなさい(プロフ) - 戦術の皇帝さん» 遅くなってしまってすいません。たくさんの感想ありがとうございます〜！のんびり更新野郎ですが、よかったらこれからも気長に待ってもらえると嬉しいです。よろしくお願いします〜 (2020年9月3日 0時) (
レス) id: 7bdd47b866 (このIDを非表示/違反報告)
戦術の皇帝 - 吹雪士郎から名前変えてみました。楽しく見させてもらっています。更新頑張ってください。楽しみにしています。 (2020年7月2日 23時) (レス) id: 2920096cab (このIDを非表示/違反報告)
アリス - 楽しく見させてもらいました。続き楽しみにいています！更新頑張って下さい(^o^)/ (2020年5月20日 19時) (レス) id: c80579e6b6 (このIDを非表示/違反報告)
吹雪士郎 - 毎日楽しく見させてもらっています。更新頑張ってください。応援しています。 (2020年5月16日 12時) (レス) id: 2920096cab (このIDを非表示/違反報告)
花吹雪 - いやー。面白いです！今は、コロナウイルスが流行っていますが、お身体に充分気を付けて更新してください。 (2020年5月15日 19時) (レス) id: cba8b0a420 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mini | 作成日時：2014年3月30日 16時
