片思い 11 ページ13
-吹雪side-
お昼休みにキャプテンが来て、Aさんをサッカー部に勧誘しているところは目にしたが、本当に来てくれたらしい。
秋さんの後に続くように、顔を出した彼女を見て、少しだけ嬉しくなる。
なんだかんだで、自己紹介が終わると早速プレーをすることになったが、ここで問題がひとつ。ユニフォームについてキャプテンは何も考えていなかったらしく、ふたりで困っていたのだ。
そこで、僕はAさんに声をかける。
「よかったら僕の貸そうか？」
そうすると、Aちゃんは嬉しそうにしてくれ、自分のユニフォームを受け取ってくれた。彼女には本当にお世話になったので、お礼がしたいと思っていたのもあって、素直によかったと思った。
しばらくして、僕のユニフォームを着たAさんとキャプテンがグラウンドに向かっていったので、どんなプレーをするのだろうと彼らの後を追うように僕もグラウンドに向かう。同じように考えた部員も多かったようで、気付けば自分の横には豪炎寺くんが立っていた。
「服を貸したんだな」
「うん。この前の件で彼女にはお世話になったからね。少しでもお礼ができてよかったよ」
「そうか」
円堂とボールを奪い合う姿は、ブランクがあるとは思えないほど、無駄の少ない綺麗な動きをしていた。そして、彼女の表情は、ひたすらにサッカーが大好きだと伝わるような明るい表情をしていて、楽しそうだなあ、なんて。
「柊…だったか、彼女、楽しそうにプレーするんだな」
「ほんとにね。こんな子がまだこの学校にいたんだね」
「ああ」
しばらくすると、円堂がゴールに向かって走っていくのが目に入る。彼女がシュートするのだろう。
「さあこい！」
「おーけー！」
いつもはあまり目立たない、そんな彼女がハキハキと元気に返事をするその姿はなんだか意外で。
どんなシュートを見せてくれるのだろう、そんな気持ちを抱いていると、「月見夜ラビットっ！」と叫びながらシュートを決めていた。
ただのシュートだと思っていたので、技をだすなんて思ってもなくて、ただただうさぎのようにはねるその姿が可愛いとも思ってしまう。
「…すごい」
「ああ…驚いた、いいプレーだ」
思わず漏らしてしまった言葉に、豪炎寺くんも同じように感じたようで、共感してくれる。
だけど、入部は躊躇っているらしくて。あんなに上手なのに何故だろう、と疑問に思ったので、後で聞いてみようと心に決めた。
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mini @ 気まぐれ返信ごめんなさい(プロフ) - 戦術の皇帝さん» 遅くなってしまってすいません。たくさんの感想ありがとうございます〜！のんびり更新野郎ですが、よかったらこれからも気長に待ってもらえると嬉しいです。よろしくお願いします〜 (2020年9月3日 0時) (
レス) id: 7bdd47b866 (このIDを非表示/違反報告)
戦術の皇帝 - 吹雪士郎から名前変えてみました。楽しく見させてもらっています。更新頑張ってください。楽しみにしています。 (2020年7月2日 23時) (レス) id: 2920096cab (このIDを非表示/違反報告)
アリス - 楽しく見させてもらいました。続き楽しみにいています！更新頑張って下さい(^o^)/ (2020年5月20日 19時) (レス) id: c80579e6b6 (このIDを非表示/違反報告)
吹雪士郎 - 毎日楽しく見させてもらっています。更新頑張ってください。応援しています。 (2020年5月16日 12時) (レス) id: 2920096cab (このIDを非表示/違反報告)
花吹雪 - いやー。面白いです！今は、コロナウイルスが流行っていますが、お身体に充分気を付けて更新してください。 (2020年5月15日 19時) (レス) id: cba8b0a420 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mini | 作成日時：2014年3月30日 16時
