3 ページ3
ただいま3限、体育。
今日は学期のはじめの授業でやる種目も変わっていた。体育館に行くとバスケットボールの籠が出ていたから、多分今月はバスケなんだろう。
淳「いや〜寒いね〜っ」
淳くんはジャージを萌え袖にしながら横で小刻みに震えている。僕はと言うと、中に服をこっそり着込んでいるから実は全然寒くない。
淳「翔さん……さすがにこの不自然な膨らみはバレるよ」
翔「正月太りだって言ったらいけるでしょ多分」
などと舐めたことを言いながら体育館に入っていく。
研「喜屋武さ〜ん!パス!」
豊「あいよ!!」
休み時間にシューズを隅でゆっくり履いていると喜屋武くんと研二さんが楽しそうにもうバスケを始めている。
あの2人はいつも元気だな……
豊「おい鬼龍院と歌広場!お前らも早く来い!研二と俺、鬼龍院と歌広場で2vs2だ!」
淳「いやいや、そんなの勝てるわけないでしょ?」
僕の隣で淳くんはやれやれといった感じで両手を腰に当てため息をついている。
僕たち4人は学校外でバンドを組んでいる。バンドと言っても、この3人は音楽してないけど。でも大の仲良しグループだ。
授業開始のチャイムが鳴ると、いつも通り少し怖めの先生が生徒を集めて授業を始めた。
パスの練習をペアでやったり、ゴールの練習などを一通り終えたあと、実際に5人チームでゲームをしていた。
豊「うわ次鬼龍院とじゃん!いけるわこれ」
喜屋武くんのチームは運動部が多くてめちゃくちゃ怖い。しかも僕めちゃくちゃ舐められてる。
翔「おぉ?こいよ!お前、ぶっ倒してやっから」
胸を強めにポンと叩きその場で笑いが起こる。これがいちばん気持ちいい。まぁ負ける気しかしてないけど。
思った通りその試合は相手チームに舐めプされるような感じで終わった。0-5。完全な敗北だ。
研「うわ鬼龍院さんかわいそ〜喜屋武さん手加減してあげなよ〜」
コート内でぶっ倒れた僕を見つけて研二が声をかけてくれる。それを見た周りの奴らも笑ってくれる。
豊「手加減はめちゃくちゃしたんだけどな」
淳「もーほんと翔さん運動出来なさすぎでしょーー面白すぎるww」
笑って貰えたら……僕は満足です^^
そんな気持ちだが、相当着込んだ状態でこれだけ本気で動いたらさすがの冬でもすごい暑かった。ほんとに倒れそう
幸い次は休憩だから、体育館の重たい扉を開けて外の空気を吸いに行った。
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:みはる | 作成日時:2024年3月20日 4時