88話 ページ38
鯰「ちゃんと掴んでね。」
『う、うんっ。』ｷﾞｭｯ
私がちゃんと掴んだのを確認し、鯰尾様は一気に屋根の上まで昇った。
少し高いところが苦手な私は目を固く瞑ったまま彼の胸に顔を埋めた。
鯰「…ほら、大丈夫だよ。上、見てみて？」
私は恐る恐る目を開けた。
絶対に下向かないように、顔を先に上にあげた。
『！！わああっ、き、きれい…！』
見上げた夜空にはすごく大きな丸い月に、沢山の星が散らばっていた。
ここに来てから、空を見ることなんてなかった。
こんなにも綺麗だったなんて。
鯰「気に入った？前はよく兄弟とここを登ってたんだ。」
『！ほねばみと？』
鯰尾様は少し悲しそうに微笑んで、私の方を見てきた。
きっと何か言おうとしたのだと思い、彼の口が開くまで待っていた。
鯰「……鯰尾。」
『…へ？』
鯰「鯰尾って呼んでよ……琥珀。」
！！！
い、今私の名前を……
『…なまずお……？』
呼び捨てで呼ぶと、鯰尾は嬉しそうに笑ってくれた。
今なら、きっと大丈夫っ！
『な、なまずお！おていれ、しよう？』
鯰「！！」
わからないけど、鯰尾は、もしかしたら少しずつ私のことを信用してくれてるのかもしれない。
鯰「……じゃあ、お願いしようかな。」
『ﾊﾟｧｰ!うんっ！』
手入れ道具はないので、仕方なく直接流すことにした。
私はそっと彼の手を両手で握り、霊力を流した。
集中して、ずって下を向いていると、ふと手に水が落ちた。
雨？……いや、違う。
私はそっと顔を上げた。
水の正体は雨なんかじゃない。
鯰尾が、静かに涙を流していた。
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めい(プロフ) - 桜さん» 読んでくださりありがとうございます！勿体無いお言葉ですよ！（苦笑） 続きも頑張ります、ありがとうございます！m(*_ _)m (2020年8月6日 23時) (
レス) id: 6cecd18213 (このIDを非表示/違反報告)
桜 - ものすごく面白いし、文才もあるので頑張ってください！ (2020年8月6日 12時) (レス) id: 798e99be00 (このIDを非表示/違反報告)
鈴桜(プロフ) - 兼さん……国弘…夢主のｼｭﾝでやられてるよ。審判者の部屋に何かありそうですね…続き頑張って下さい！夢主とこんのすけだけて大丈夫なのかな？ (2020年8月4日 17時) (レス) id: 02b3e189b5 (このIDを非表示/違反報告)
めい(プロフ) - 鈴桜さん» なるほどなるほど、え、それすごい楽しみですね！？笑 (2020年8月4日 14時) (レス) id: 6cecd18213 (このIDを非表示/違反報告)
めい(プロフ) - 華音さん» こんにちは！！え、超大切なところ間違えてる笑 本当に助かります！！ありがとうございますー！！(￣^￣)ゞ (2020年8月4日 14時) (レス) id: 6cecd18213 (このIDを非表示/違反報告)
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