吸血鬼に愛される？【Ⅱ】 (ページ35)

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少女の血77 ページ35

誰かが私を呼んでいる。…大先生？

ut｢A…｣

そう呼ばれ、ゆっくりと重い瞼を開ける。そこは見慣れた医務室の天井。カーテンのそばに、大先生が立っている。

『大…先生？』
ut｢！！良かった…起きたんやな…｣

そういい、今にも泣きそうな顔で微笑む大先生。いたたまれない気持ちになって、自分も
微笑み返した。

『…ごめんなさい…迷惑…かけちゃいましたよね…』
ut｢そんなことあらへんよ。最前線であんなに戦えるなんて…凄いことやわ｣

と褒めちぎる大先生。何だか恥ずかしくなってしまう。

『…ロボロは…？私ロボロと契約して…あれ？』
体が重い。契約が切れている証拠だ。

ut｢ロボロならそこにおるよ｣

そう言ってカーテンをシャッ…と開ける大先生。
シャオロンの隣で椅子に座っているロボロが見えた。

『ロボロ』
そう呼び、振り返ったロボロの口の周りが悲惨なことになっていた。
『こっちおいで』

すぐ横の消毒液をガーゼにつけて、ロボロの口周りを拭う。

『随分とまあ…凄いね…』
rbr｢さっきメイドの血飲んだからな…なぁ…Aの血飲んでええ？｣

『…いいよ』

そう答えるとロボロは優しく肩を掴み、首に噛み付いた。
『いっ…』

勢いでベッドに倒れ込む。ごくっごくっとロボロの喉がなる。

rbr｢は……は……んぐっ｣

つつ…と反対の首を撫でられる。ビクッと脈が跳ねる。それをロボロは心底楽しんでいるようだった。

rbr｢ん…！ありがと！｣
『それは良かったです…』

弄ばれたということに少し悲しみを覚えた。
おい。大先生。そんな目で見ないでくれ…。

『そう言えば戦争はどうなったんですか？』
ut｢ん？まだ続いとるよ。でももうすぐで帰ってくるらしいな｣
『え？…』
ut｢ちゃう。勝ったからや。後相手が降伏するだけなんやけどなかなか固くてな…もう勝ち目はないってのに…｣

なんだ…良かった…勝ってたんだ…そう思い、
安心したと同時に私はベッドに倒れ込んだ。

ut｢さーて…戻ったら打ち上げかぁ？？｣
rbr｢ちょっと気が早いよ？｣

そう言いつつ、メモ欄に酒をつらづらと書き込んでいくロボロであった。

rbr(Aにも酒飲ましたろ)ﾆﾔｧ…