キャンパス [ O.S ] (ページ21)

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恐怖ページ21

綺麗に巻き終わった手首を見てありがとうございますって言おうとした刹那ふわっと優しい香りに包まれる

｢っっ、、おお、のさん？｣

大野さんに抱きしめられてる今の状態に完全にパニック

バクバクバクバクバク

心臓の音が凄い

聞こえてないよね？

｢あっ、、のっ、、｣

｢・・・いいよ？｣

｢っえ？｣

｢我慢しなくて｣

｢！！｣

私の強がりバレちゃってたのかな……

何度もフラッシュバックするあの男の顔が怖くて怖くて

自分の家に帰れない、帰りたくない。

でも、帰らないといけない。

どうしきようもないことを考えては、あの人の掌で転がされてるような感覚になる

今日は良かったものの、あの人は、いざとなったら手段を選ばない

・・・そうさせた私が悪かったの？

もう迷惑かけちゃいけないと思うのに、勝手に視界が潤み出す

｢～～ぅっっうぇ｣

声を上げて泣いた。

もう出し切ったと思ってた涙は次から次へと溢れる。

そんな私を大野さんは、
何も言わずただふわりと抱きしめながらずっと私の頭を撫でてた。