毒林檎[実況者] (ページ2)

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一口目ページ2

『あのね友人、私は日光が駄目だと、何回言えばわかるの？』

そういって布団の中にもぞもぞと潜っていき、顔だけをぴょこんとだす。

｢あん？あー、んなこともいってたなぁ…｣

日光にあたりすぎると皮膚がなんちゃらだとか…
はっきりいうとどうでもいいなと思って確かツムツ〇をしながら聞いてた気がする

｢わりぃな、忘れてたわ。じゃあカーテンだけ閉めるぜー｣

『窓も閉めてよ…蝉うるさいんだけど…』

カーテンを閉めるが、どんどん友人は布団の中に入っていくばかりだ。
それにしてもこいつみてると本当に季節感がなくなるな。

｢おいーおきろよー夏だぞー今は夏休みだぞー｣

『私も君も年中夏休みじゃないか。年中無休の長期休暇じゃないか。』

そう、俺は実況者だ。つまり、ニートだ

そんな俺には夏休みだとかそういうものは別に関係ないの、だが。

｢なぁ、俺の家来て実況撮ろうぜ、友人｣

俺の友人が、病院の外に出て、俺と一緒に遊べるのは夏休みだとか、そういうお泊まりできる長期休暇だけなのだ。

やっと興味が湧いたのか、のそりのそりと布団のなかから顔をだしはじめる

『…なに買ったの？』

｢新作のゲームはあらたか揃えてある｣

『…ふぅん、』

ばさりと布団をはねのけ、ベッドから降りた
甘い香りがふわりと漂う

『じゃあいくよ。着替えるから、外で待ってて。』

なかば追い出されるように廊下に出る
そして、深呼吸をした。

____あの匂いは、俺には合わない

なぜか異常に喉が渇いていたから、側にあった自動販売機でコーラを買い、ぷしゅりと開けた。
そして、ごきゅごきゅと飲み干していく
口をぬぐい、ゴミ箱に捨てる

『待たせたね。行こうか、友人』

お泊まりセットだと思われるボストンバッグを肩にかつぎ、友人は甘い香りを身に纏う

｢おう。いくかA｣

友人は、杖を片手に持っていた