ぼうゆうのもの 3 ページ4
「ん"あぁあ〜...きもちわるい〜...っ」
「馬鹿みたいな飲み方するからっすよ、頭悪いな」
「くっそぉ〜...ぱんくん、水とって!」
「はいはい」
家へ到着した後もにゅるいはぱんくんの背中から離れようとせずにいた為ぱんくんは必死ににゅるいをおぶって部屋まで歩いた。
先程まではしょんぼりとして大人しげではあったのに今ではぎゃあぎゃあと話し、甘えているのかなんなのかひたすらぱんくんにくっついている。そして愚痴を吐いては肩や背中をバシバシと叩く。正直いって迷惑であった。
「にゅるたんさ〜もう寝ない?しんどいっしょ」
「あ"ん、?まだ、眠くない!」
「あーわぁったから、とりあえずベット行きましょ」
ぱんくんは腕に張り付いていたにゅるいを無理矢理剥がして立ち上がりにゅるいに目を向けると、彼は当然だろ?とでも言う様に腕を広げてぱんくんを見上げた。
「〜っ!あなたほんと...仕方ない人だな」
「ん」
しゃがんでにゅるいを抱きしめるようにして乗れと促すと、にゅるいは"おんぶがいい"といいそれを拒否する。面倒だな、と思いつつも素直に従ってやるとにゅるいは満足そうにぱんくんの背中に抱きついた。
「いや...それじゃ立てないんすけど?」
「ふふ、あは、がんばれぱんくん」
「いや無理だって...ちゃんと首に手ぇ回してくださいよ」
「あはは、ごめぇん」
にゅるいはご機嫌そうに再度ぱんくんの首に腕を回す。にへら、と馬鹿みたいな笑みを浮かべるにゅるいに思わず可愛いなと思ってしまったことが何だか悔しく感じられた。
自分よりも背の高いにゅるいを運ぶのはぱんくんにとっては結構至難の業であり大分疲れるのだけどこんなに甘えてくるのも珍しいので仕方無しに付き合ってやっているのだ。
断じて好き好んでやっている訳では無い。
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作者名:Pnp | 作成日時:2021年4月20日 9時