短いようで長い糸。 (ページ32)

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＃32 ページ32

明日からどーしよか。

いや、今どーしよか。

思いっきり飛び出して来ちゃったけど…

自分からまた戻るのも辛い。

いっそのこと、仮病を使って帰らせてもらうか。

帰ったら、逃げてしまってるのと同じな気もするけど

辛くて_____________ｶﾞﾗｯ

「Aっ」

後ろを向けば、額から沢山の汗を流して立っていた真太郎の姿。

『しん…たろぅ…』

少しずつ近付いてきた真太郎。

真太郎の手が私の方まで伸びてきて、反射的に目を瞑った。

「泣かないでくれ…」

伸ばされた手は私の頬に触れ、流れ落ちていた涙をぬぐいとった。

「すまなかったのだよ。自分の気持ちを優先するあまり、Aの気持ちを考えてなかったのだよ…」

頬に触れていた大きな手は、私の頭へと移った。

『私も…ごめん、なさい』

「どうしてAが謝るのだよ」

『大嫌いって言っちゃったから…』

「全然構わないのだよ。俺も嘘をついた。」

俺は、Aことを嫌いじゃない。

「好きなのだよ。」

突然告げられた言葉に目を丸くした私。

「あの先輩とは、色々あってこんな関係になってしまったが…俺は昔からAが好きなのだよ。この場で言うと説得力が欠けているのは十分承知だが…気持ちだけでも伝えたかった。」

久しぶりに真太郎の本音を聞けた気がする。
内心、すごく高ぶって止まった涙がまた出そうになったけどそれよりも先に私は行動に移していた

『私もだよ、真太郎…っ。好き…大好きっ！！』

目の前にいる真太郎に抱きつき大声で叫んだ。

「A、俺と付き合ってくれ。」

真太郎から出てくると思わなかったフレーズ。

勿論答えは

『よろしくお願いします！』

やっと繋がった糸。

私はやっと、幼なじみの先をいき

幸せになると誓うことができた_________