それを夢にはしたくない【REBORN】 (ページ20)

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鳶の爪ページ20

君との話には飽き飽きだ、と空気を読んだのか、はたまた本当に飽きたのかはわからないがヴェルデは席を外す。
成長したとはいえまだまだ小さい体が扉の向こうに消えたのを確認してAは口を開く。

｢六道についての説明は省くけど、私が使える四聖のスキルは大まかに言うと…｣

七、見聞界…あらゆる学問、武道などを知識として吸収する
八、縁覚界…自分、もしくは他人を正確に分析する。過去を覗くことや心を読むことも可能。
九、菩薩界…相手の行動を予知する。少しなら未来を見ることも可能(ただし意図的に見ることは出来ない)
十、仏界…全てを悟る(幻覚を無効化する等)

｢な、なるほど…｣

｢だから骸の罠をいとも簡単に見破れた訳か。｣

｢そ。それに見聞界のおかげで私は天才になれた。｣

当たり前のようにぽんぽんと進む会話。
Aはそれを切るように目を鋭く光らせた。

｢…で、私の処遇は決まったの？｣

｢…何も、しない。｣

｢は…？｣

｢十道は死んだ。だから、Aさんには何もしない。｣

｢はぁ？｣

｢…十道が全員ニッビョから追い出してたせいで他の人達も素性が分からないから手出し出来ないし…側近だった人も、ね。｣

｢…つくづく甘いわね、ほんと。｣

ボンゴレの力を持ってすれば、素性を探るなど容易いこと。
しかしそれをしないのは、沢田の甘さだ。
マフィア身を置きながらその甘さを持ち続けることはこの先ボンゴレにとって吉と出るか凶と出るか、それは神のみぞ知ると言ったところだろう。