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しんちゃんは顔を青くして私の手を取った。
そして今更ながらに必死に弁解した。
「A、嘘だろ…?冗談やめろって…お前俺のこと好きなんだろ?俺もお前のこと好きだし、お前はずっと俺の────」
「ATMでいればいいの?」
しんちゃんは目を見開いて硬直した。
取り繕ってももう遅い。
本当に本当にしんちゃんは私のこと利用していただけだった。
私はね、しんちゃん。
愛されなくてもいいから傍にいたかったよ。
他の女を抱こうとも帰ってきてくれるのらそれだけで良かったよ。
だってしんちゃんなしでは生きていけなかったから。
けどなんでだろう。
今はそんなんじゃないの。
私はこのかぶき町に来て沢山の人と出会った。
地方では味わったことのない人々との関わり。
今の私はすごく充実してるの。
でも、それを壊しているのはいつも貴方だった。
私たちはもう、一緒にいるべき関係ではないの。
「今までありがとう、しんちゃん」
私は本当に馬鹿だよね。
────────私だけが冷静でいたって意味がないのに。
次の瞬間、私の視界がぐらついて一気に視界が変わった。
背中も床に打ち付けられて酷く痛む。
そして一番恐ろしかったのが、見たこともない形相で馬乗りになるしんちゃんがいたことだった。
「しんちゃん…?」
「ふざけんなよな…!お前は一生俺の傍にいて一生俺を養ってけよ…!俺以外の男がお前みたいな女と好き好んで付き合うと思ってんのか?!それともなんだ?!さっきの天パ男、あれが新しい男か?!ひとのこと言えんのかよ!!お前も他に男作ってんじゃねえか!!」
しんちゃんは荒々しく私の服を捲りあげた。
本能が逃げろと叫んでいる。
抵抗したくても力では圧倒的に敵わない。
「しんちゃんやめて!!!」
「久しくシてなかったから滾ってんだろ?!ほら、ならお望み通り抱いてやるよ!!嫌じゃねえだろくそビッチが!!!」
魔法が解けるとこんなにも恐ろしいんだね。
私の愛したしんちゃんはもういない。
そこにいるのは知らないただの獣。
こんな形で抱かれてしまうなんて、私は本当に何してるんだろ。
愛なんてものは残らなかった。
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凛 - とても良かったです!ゆっくりでもいいので更新待ってます! (2022年12月17日 17時) (レス) @page37 id: 0db889cc25 (このIDを非表示/違反報告)
のん@天使から墮天使(プロフ) - 瑠々亜さん» 返信、ありがとうございます!とういうことでしたか…なるほど。頑張ってください!応援してます! (2019年9月2日 20時) (レス) id: 8589870327 (このIDを非表示/違反報告)
瑠々亜(プロフ) - のん@天使から墮天使さん» コメントありがとうございます。ちゃん呼びはただの愛称なので深い意味はないです(><)更新頑張ります! (2019年9月2日 14時) (レス) id: d64c66c7f1 (このIDを非表示/違反報告)
瑠々亜(プロフ) - 亜水さん» コメントありがとうございます。そう言って頂けてとても嬉しいです(><)更新頑張ります! (2019年9月2日 14時) (レス) id: d64c66c7f1 (このIDを非表示/違反報告)
のん@天使から墮天使(プロフ) - 最初自意識過剰かなと思ってしまったけど…読んでみて良い話!夢主はなんで恋人のことを[〜ちゃん]と呼んでたのか知りたい…。夢主、辛いだろうなぁ…僕は恋人なんぞ居ないから分からんが…別れてしまえ((酷い 銀さんとくっ付けぇぇぇ(( 更新頑張ってください! (2019年8月25日 22時) (レス) id: 8589870327 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:瑠々亜 | 作成日時:2019年8月17日 21時