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頭では分かっていても体は言うことを聞かない、なんて、よくある都合のいい言い訳だ。
でもいざ使ってみるとすごく便利な言い訳だと思う。
こんなに簡易的に使えるなら多分私はこれから先もずっとこの言葉を吐き続けるんだろうな。



「A、何してんだ?」



今日は朝から晩まで雨が降り続いていた。
こんな日に傘をささない人なんてだいぶ可笑しいよね。
傘を持たないホームレスですら今日はどこかで雨宿りをしているというのに。



「馬鹿じゃねえの。風邪引くぞ」



そう言って私に自身の傘を傾け、頭からつま先までに降り注ぐ雨をしのいでくれたのはこの街の厄介人であり何でも屋を営む坂田銀時だった。

「銀さん」と親しまれた彼の名を小さく呟く。
もちろん、雨に掻き消されて何一つその声は届いてはいないけど。



「あー、あれか?あいつらの誰かと喧嘩でもして飛び出して来たのか?」



私は無言のまま立ち尽くしていた。
落ち込んでいるとか、具合が悪いとかそんな小さな理由では無い。

こんな状況下にも関わらずどこか冷静な自分がいて、目の前で自分を心配してくれている銀さんの意に反することを考えていた。

私ってこんなにも強欲な女だったっけ。
雨だろうが夜だろうがもうなんでもいいや。
私はこれまで俯いていた顔を上げた。

相変わらずの死んだ魚の目をした銀さん。
それでも少しは気遣ってはくれているようで私の顔を覗き込もうとしている。

銀さんって普段は真選組といがみ合ってるけど、こうして個人的に関わる時はちゃんと大人な対応してくれるんだよね。

私は銀さんの襟元を掴み引き寄せた。
そして、バランスを崩した銀さんに私は唇を押し当てた。

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マヨネーズライダー(プロフ) - 何回も読み返してます。切ないですね。これからも読み続けます (2021年2月14日 1時) (レス) id: 01ab9bdc45 (このIDを非表示/違反報告)
えいたん(プロフ) - とても引き込まれる作品です!更新楽しみにしてます! (2019年8月21日 4時) (レス) id: 8f70e4d35f (このIDを非表示/違反報告)
ノイズ(プロフ) - 最高です!ハピエンでもバットエンドでも絶対面白いですね!更新あれば楽しみです! (2019年7月6日 18時) (レス) id: c4f6a2aaa5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:瑠々亜 | 作成日時:2019年6月27日 0時

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