シンスケの許嫁に恋をした 【神威】

禁断34 ページ34

Aside



ベットに潜って目を閉じる。



それを何度も繰り返すが一向に眠れない。


脳裏に浮かぶのは晋助様のこと。


そして、鬼兵隊のこと。


でもそれ以上にもう2つのことが気になって眠れなかった。




神威さん。


そして、両親のこと。




私は神威さんに罪悪感でいっぱいだった。


私は彼の気持ちに応えられない。


いいや、応えていい人間じゃない。



私は平気で人を欺く。



平気で人を見捨てる。


────────そう育てられてきた。




貴「............なん、で...なの......？」




私は独り言を呟いた。




晋助様を殺す。



そう思ってたのに...


自身の手を傷つけたくなかった。


汚したくなかった。



全部、自分勝手な都合だ。



でも...神威さんに



────────嫌われたくなかった。



どうしてこんなことを思うんだろう。



私は彼を巻き込みたくないという思い。


汚れた私を見て欲しくないという思い。





私はこの感情を知らないんだ。



そして何故こんなにも神威さんのことを思ってしまうのか...




それすら私には分からないよ。





私は晋助様を恨んでいない。




一緒に居て気づいた。



彼は私には殺すことのできない人物だって。



違う......本当は...違う。







晋助様を殺さないと私が殺される。






だから私は晋助様を狙うんだ。




ほら、結局は全部...自分勝手な都合でね。

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