【銀魂】逆ハーなんて、憧れちゃいない。

憧れちゃいない。55 ページ10

「･･･A、と言ったか。」



続けて酒を注いでいると、そう聞かれた



「はい。」と返すと、杯に注がれた酒を飲み干したその人が、こちらに見向きもせず言う





「･･･てめェ、あのとき何してた」



「あ、あのとき？」



「さっき橋に立ってた時だ。」



あぁ、その時は＿＿＿








＿＿＿あれ？



ちょっと待って。私がわざわざこんな暗い時に出てきたのって、



銀さん探してたからじゃん！！



それを何私は知らない男の人にノコノコ着いていったんだ！！




高杉さんと初めて会った時のように、ドッと冷や汗が吹き出るのが分かった





「＿＿どうした」



「えっ？！あ、いやっ･･なんでも、ないです！！」



慌てて笑顔で誤魔化す



すると、私の慌てふためく様子が面白かったのか、クックッと笑い出すその人



どうしたんだろう、と思って見ていると。





「＿＿＿まさか、橋の上で魚の観察でもしてたかァ？」



「はっ、はい？！」



何故か、そんなことを言われてしまう始末



「ち、違います！満月を見てただけですから！！」



「ふっ、そうか」



ん、と杯を差し出され、「本当に違います」と言いながら酒を注ぐ



その人が酒を飲む横顔を見ながら、綺麗な人だなぁ、心の中で呟く私



なんか、胸元も大胆に見えてるし、低くて甘い声も、なんか･･･



･･･エろい、と思う。





＿＿って



何考えてんの私！！

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