憧れちゃいない。53 ページ8
数秒の間、私は包帯を巻いたその人に見とれていた
その人が口を開くまでは。
「___てめェ、どっかで見たことあると思えば、最近話題のアイドルじゃねェか」
「・・・へ?」
その人の声で、ハッと我に返る
しかし、発せられた言葉は、私が予想していたものより遥かに違っていた
「___なんだ、だんまりかァ?事務所を堂々と抜け出してきた割りに、案外度胸ねェってか」
「!!なんで知って___」
薄く笑みを浮かべた男に、思わず声をあげる
だって、え?
アイドルとか全く興味なさそうなこの人が知ってるってことは、もしかしてそんな大事になってるの?!
なんて、内心パニック状態の私を見て、ふ、と笑うその人
「気にすんな、そこまで噂になっちゃいねェよ。
それに、今お前と会ったことを誰かに話すこともしねェ」
「あ。そう、ですか・・・」
ほっと胸を撫で下ろす
・・・のも束の間
「__それより、俺のキセルはどうしてくれんだ」
__きたぁァァ!!!
というか、ちょっと今忘れてた!!
この人も忘れてるかと思ったのに・・・!
でも、しょうがない。ここは潔く謝ろう!!
「___ごめんなさい!!キセル、落としてしまって、あと、ぶつかってしまって!今、弁償します!!」
深々と頭を下げてそう言うと、
「・・・・・。」
黙るその人
やっぱり、許してもらえないよね・・・!!
「・・・・・構わねェよ」
・・・え?
頭上から聞こえたその声は、案外優しくて。
顔をあげると、その人はニヤリと口角をあげ、「だが、」と続ける
「代わりと言っちゃあなんだが、酌しろ。」
「・・・・・は?」
思わず間抜けな声が出る
酌って・・・お酒のってこと?
ぽかんと口を開けてると。
「___行くぞ。」
そう言って、歩いていく男
一瞬意着いていこうか迷ったが、、ここでついていかないとホントに殺 されそうなので、大人しく着いていった私だった
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レン - え、うますぎて草生える (2019年7月5日 23時) (レス) id: dc4a31061c (このIDを非表示/違反報告)
ヤンデレ探偵 - 夢主ちゃんの絵めちゃくちゃ上手いな、羨ましいですわァ(^ω^) (2018年8月18日 23時) (レス) id: 6cd51c2a27 (このIDを非表示/違反報告)
アリア - すごく面白いです!これからも更新頑張ってください(*^^*) 待ってます! (2018年3月6日 22時) (レス) id: 65aef19a67 (このIDを非表示/違反報告)
k yoshi(プロフ) - 更新頑張ってくださいいいいいいいい!!!銀さんカッケエエエエエ!!!高杉ヤベエエエエエ!!! (2017年1月7日 0時) (レス) id: 0ad4ea7653 (このIDを非表示/違反報告)
神木 - 更新頑張って下さい!待ってます! (2016年10月22日 20時) (レス) id: a2f317ef22 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紫陽花女王 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/AbCdEfG1/
作成日時:2015年7月12日 22時