エンディング

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智洋「......っ、まっ、て、」









大毅「おぉ、ええよええよ、どした、」









手は繋いだままで、すとん、と
しゃがみ込んだともの背中を摩る。








智洋「......げほ、っ、げほ！、はぁ、」









大毅「あぁーしんどいな、


ちょっとあそこのベンチ行こか、」









クリスマスムード満開の親子や
カップルから変な視線を向けられる。






ゆっくりゆっくり立ってベンチに
座ったともはすぐさま俺に寄り添ってくる。









大毅「......だーいじょうぶ、大丈夫、

ゆっくりでええよ、もう帰る？」









予想はしとったけど、帰らんって
首を振るから分かったよって頷く。






瞬きの速度がいつもより遅くて、
眠いわけやなさそうやけどぼーっと
してんねんな、









智洋「......ごめん、な、」









大毅「......なんがよ、」









智洋「......台無し、やんな、こんなん、」









大毅「......アホ、俺はともが好きやねん

からそんなん気にせんでええの、」









そう言うと、ピクピク震えとった
ともの口角がそっと上がる。





こういうことですぐに不安になるのも
ともの悪い癖。そんで、俺がこうやって
宥めるのも恒例行事。






......そんなともも、大好きなんやけど、









智洋「......だいき、、も、大丈夫、」









大毅「大丈夫？、おし、行くか！」









暫くして落ち着いたともをそっと
立たせて手を繋ぐ。









やけに寒いなーと思っとると、
ともの頭にふわりと白いものが落ちた
のが分かって、









大毅「......あ、雪や、」









智洋「......わぁ、すげえ、」









ホワイトクリスマスやねえ、って
目を細めて笑うともが可愛くて
スマホを取り出して
思わずカメラのシャッターを切る。









智洋「あー、やめてやー、」









大毅「ふふ、ほら、イルミネーション

見えてきたで！！」









智洋「......わ、ほんまや、！

大毅！行こや！」









大毅「ちょっと元気になったからって

走らんのー、ほら、」









はぁーいって、俺の手を握り直した
ともは目を輝かせて手を引っぱってくる。

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