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F side
仕事場までは、電車で行く。
朝だから、それはもちろん、満員なわけで……。
「ふぐっ……うげっ……んぎゃっ……。」
人とぶつかるたびに
小さく、ひろみつのうめき声が聞こえる。
幸い、俺にしか聞こえてないみたいだけど
かわいそうで、痛そうで、早く解放してやりたい。
俺は、ポケットの中に手を突っ込み
ひろみつの体をそっと包み込んだ。
ひろみつは、そんな俺の手に、ギュッとしがみついて
なんとか耐えてくれた。
プシューッ。
電車のドアが開いたと同時に
雪崩れるように、ホームへ降りる。
改札を抜ければ、やっと人ごみから解放された。
ひろみつは、ちょこっとだけポケットから顔を出し
ぜぇ、はぁ、しながら、たいすけぇ…って俺を呼んだ。
本当は、顔だしたら怒ろう。って思ってたんだけど
今回ばかりは許してやるか。
出勤の時間まで、少し時間に余裕があったから
近くのベンチで、一休みする事にした。
ここ、そんなに人いないし
いてもおじいちゃんおばあちゃんだからいいか。
そう思い、俺はポケットからひろみつを取り出した。
「たいすけぇ……つかれたよぉ……酔ったぁ……。」
そう言いながら、俺の手の上でペタン、とうつ伏せになり
グデーンとなるひろみつを見て
思わず口元が緩む。
…なんでだろう。
…今日会ったばっかりで
名前も知らず、いきなり現れたひろみつに
愛しい…という感情が湧いてくる。
俺は、頑張ったね。と、頭を撫でながら
また、意地悪な事を言う。
「明日からは、お家でお留守番してる?笑」
「…やだ!!」
「だって、ほぼ毎日こんなだよ?
ひろみつ、疲れちゃわない?」
「…確かに疲れるけど
たいすけと一緒にいたいの!!」
……/////
なんだこいつ。
とんでもねぇ爆弾投げてきやがった/////
…結局、俺の意地悪大作戦は
失敗に終わってしまった。
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Mikita…(プロフ) - FKLoveさん» 強制的に完結にする感じになってしまって、申し訳ない気持ちでいっぱいです…。そう言ってもらえるなら、またいつか、おまけや、新しいページで、続編を書こうかな、と思えます。温かいコメント、ありがとうございました(^^) (2017年4月7日 19時) (レス) id: f7032394fe (このIDを非表示/違反報告)
FKLove(プロフ) - 最初から最後まで読みました!続編が読みたいと、とても思いました! (2017年4月7日 19時) (レス) id: 433e8b83c7 (このIDを非表示/違反報告)
せり - Mikita…さん» いえ!ぜんぜんダメなんかじゃないですよ!むしろ気になるとこで止めていただき、更新をこころまちにできますよ(*´ω`*)さてさてみっくん!またちっちゃくなっちゃったんですかね?気になります!待ってますね! (2016年11月23日 10時) (レス) id: 62095400eb (このIDを非表示/違反報告)
Mikita…(プロフ) - せりさん» お久しぶりです♪ 掛け持ち増やした挙句、こちらの更新をおろそかにするという…ダメ作者ですね…笑。酔っ払い小悪魔。藤ヶ谷さんは、翻弄されず、過ごせるのでしょうか…。笑。お楽しみに!! (2016年11月21日 21時) (レス) id: f7032394fe (このIDを非表示/違反報告)
せり - Mikita…さん» 久しぶりにお邪魔させていただきました!もう、みっくん可愛すぎです!太輔さんの気持ちとーってもわかります!別れるの辛いって思ってるのは太ちゃんだけじゃないはず!とか思ってもーそーしてます(笑)更新待ってますね(^^ゞ (2016年11月20日 19時) (レス) id: 62095400eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Mikita… | 作成日時:2016年8月30日 1時