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F side









「じゃ、今まで……って
2日3日だけど、お世話になりました。」



「こちらこそ、いろいろ楽しかったw ありがとね。」









朝起きて、顔洗って、歯を磨いて、二人でご飯食べて…。


とうとう、お別れの時間になった。


俺のブカブカなTシャツを着て、律儀にお辞儀するひろみつ。


…笑顔でさよならするって決めたから


俺も、できる限り明るく返した。









「あ、これ、少しだけど、電車賃とか困ったとき使って！」



「いや、いいよ。歩いてくから。」



「はぁ？…ここから恵比寿まで
どれくらいかかると思ってんの！？
それに、ひろみつは携帯も持ってないんだし。」



「でも……。」



「こらこら。変なところで遠慮しないの。」



「…分かった。ありがと。…後で返すから。
あと、洋服のお金も、必ず返す。
だから、今日の夜、一緒にメシ行かね？」



「…え？」



「んふ、もちろん、俺の奢りで。笑」



「…行く！！」



「じゃ、連絡先だけ教えて。
たぶん家に携帯あると思うから、帰ったら登録する。」



「分かった！ちょっと待ってて！！」









一文無しで出て行こうとしたひろみつに


一万円札を握らせると、最初は遠慮したけど


素直に受け取ってくれた。


そしてなんと、今日の夜、ご飯のお誘いが。


これでお別れだと思ってたし


これ以降会うこともないんだろうな、って思ってたから


正直、すごく嬉しかった。









そして、連絡先を書いたメモ用紙をひろみつに渡し


俺は、ちゃんと、心からの笑顔でひろみつを見送った。

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