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F side









…俺、まだ夢見てんのか？


…それとも、正夢…？？


って、そもそもこいつ誰だよ！？









ツンツンした時の指の形のまま、固まる俺に


そいつが話しかけてきた。









「たいすけ！！いてーよ！！踏むな！！」








……へ？喋った……？


…もしかして、さっきのって、こいつの声だったのか？


…何で俺の名前、知ってんだ？









「おい、聞いてんのかよ！！」



「お前……誰？」



「俺？…俺は、きたやまひろみつだ！！」



「お前……人間？」



「そだ！！」



「お前……何者？」



「なんだよ！さっきからお前お前って！！
ひろみつだってゆってんだろ！！」



「これ……夢？」



「夢じゃねぇよ。リアルだよ。リアル！！」



「…何しに来たの？お前。」



「またお前ってゆったぁ。
まぁ…いいや。
俺もよく分かんない！！寝て起きたらここにいて
ちっちゃくなってた。」



「…何だそれ。意味わかんねぇ。」



「それは俺のセリフだ！！」



「…お前いくつ？5才とか？」



「…なッ！！さんじゅーだ！！さんじゅー！！」



「え！？俺より二つも上じゃん！！」



「たいすけ、俺より年下だから
俺の言うこと聞けよ？」



「…何でそうなるんだよ。笑
ってか、何で俺の名前知ってんの？」



「んぁ？…あぁ、だってそこに書いてあるから。」









そう言って、ひろみつ？が指差した方を見れば


鍵と一緒に引っ掛けてある


会社の名札がぶら下がってた。


…なるほど。字が読めるってことは


人間っていうのは本当なんだな。


んで、難しい漢字も読めるってことは


大人……だよなぁ。

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