オルタナな彼女

オルタナな出会い 3 ページ4

『好きです。』




いきなり告白されてわけのわからない俺。


そりゃ今までペンミとか握手会とかで告白っていうか、もはや結婚してくれなんて言われるけど


こんな状況で言われたのは初めてだ。
いや、嬉しいとかじゃなくてげんなりって意味で。


まじかよ…
どういう経緯で入ったのか分かんねぇけどやっぱりサセンじゃねぇか！！

はぁああ、とため息をついてから、こっちのマイクから向こうに伝える。


「あー、悪ぃけど…無理だから」


そういうと、そいつは目をぱちぱちとさせて



『…なにが？』




“なにが？”ときたか…
いやほんともうめんどくせぇ

このまま部屋出てもいいが、追いかけてくる可能性が高そうだ。

それに俺がここにいる限り、こいつが部屋を出てこっちに来る気配は無い

「なにがって…いや、その気持ちに答えられねぇってことだよ。
付き合うとかダメなの。だけどこんなことしちゃダメだろ？応援してくれるのは嬉しいけど限度ってもんがあるんだよ。とりあえず警察には言わねぇから、大人しく家に帰ってくれ」

出来るだけ相手を逆上させないように、言ったつもりだった。


『え、帰…？付き合うって？？』



こいつ、すっとぼけてんのか。
はたまたフリか。

俺がここまでしてやってんのに、その有難みが分からねぇのか！？

この時俺のイライラゲージはここに来る時に既に満タンに近かったもんだから、爆発するのはそう難しい事じゃなかった。





「だ、か、ら！！無理なの！？分かる！？一応プライベートなんだけど？邪魔されるのほんと迷惑だし、告白なんて…」

ガチャ、


「ユンギィイイ！？大丈夫か！？女って聞いてびっくりして飛び起き…ぎゃああああ幽霊！！！」



タイミング悪くマネヒョン登場
いや良いのか。とりあえず安心したわ

「ちげぇし。ヒョン、こいつサセンだから」

「は？サセン…？」


そういって幽霊だと脅えてた女の方をもう一回見る。

ぱちぱちと目を瞬きさせると







「…いや、違うけど？」


は？？？

「何言ってんの？俺こいつ見たことねぇし。こんな時間にここにいるのも変だし。大体こいつ、俺に告は…」

「いやいやいや、Aちゃんじゃん！！なんだよ、もー！びっくりしたじゃねーか！！」


って大げさにしゃがみこむマネヒョンに混乱が収まらない。

だから誰だよAちゃんって！！

すると今度はブースから声がする。





『あの…助けてください』

そう言ってる割には表情が全然変わってなかった。

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