Episode01 Y14 ページ14
ゆっくりと開く、左側の席のウィンドウ。
小坂センパイが、顔を覗かせる。
「やめときや！」
バタンと音を立ててドアを閉め、
センパイが出てきた。
「パイセーン！」
マルちゃんとトビオが、出て来たセンパイのそばに駆け寄る。
私もトビオに引っ張られて、
センパイの後ろに逃げ込んだ
トビオの背中に庇われる。
「うちの若いもんが何したかは知りまへんが…。
怒りは人間の最も愚かな感情でっせ。」
「あ？誰あんた？」
「名乗るほどの者やあらへん。
ただの金持ちや。」
1人が、センパイに近づいて胸ぐらを掴む。センパイのシャツが、びにょんと伸びた。
動じる事なく、その手を振りほどいたセンパイ。
台詞はどうかと思うけど、
センパイは、私達後輩をちゃんと大事にしてくれて、かっこいいと思う。
知らんぷりしていっちゃう人も多いのに、
ちゃんと護るために私たちの前に出てきてくれる。
…やっぱりちょっと怖かったから…。
安心したら急に、鼓動が早くなった。
「でるぞ。」
「うん！」
私の前で、トビオとマルちゃんが
期待を込めた目でセンパイを見る。
ま…まぁ、センパイの方法は
ちょっと…あれだけど…。
「てめぇ、ふざけてんじゃねぇ…。」
あ、やめてあげて！
再び、びにょんと伸びるセンパイのシャツ。
休日の、だらけたお父さんみたいな格好だけど、
多分それも、お高いんだから！
「ごちゃごちゃ言わんでも…えぇんとちゃいまっ…か？」
か？
と同時に、赤Tの手には樋口一葉さんが一人。
パイセン、きたー！
前の2人の心の叫びが聞こえてくるようだ。
ガッツポーズのように両手の拳を握る2人。
「てめぇ…。こんなんで済むと思ってんの…」
「はいはいはいはいはい。
ほな、これでどうでっ…か？」
再び、か？の声と同時に、今度は
福沢諭吉さんが一人。
上乗せ倍プッシュー！！
トビオとマルちゃんが小声で叫ぶ。
お金を次々に握らされた男子は
扱いに困ったように先程トビオに絡んでた
男子の方を見る。
…彼がリーダーなのかな。
早くどっか行ってほしい。
その思いが通じたみたいに、
リーダー格の彼は、
「行くぞ。」
と短く呟いて、踵を返した。
「お前らー！
あんま調子乗ってんじゃねぇぞ！
次はねぇからな。」
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結姫(プロフ) - みほさん» しばらくは、出てこないと思う♪乙女な小説が書きたいのに！汚物のはなしばっかり＞＜ということで、また次巻〜 (2017年8月8日 19時) (
レス) id: aa658a14f4 (このIDを非表示/違反報告)
みほ(プロフ) - 結姫さん» すっごい書いてありましたねｗｗｗ1巻目完結おめでとうございます＾＾我儘なリクエスト、聞いてくれてありがとうございました！次も楽しみにしています♪ (2017年8月8日 19時) (レス) id: ffa53d8167 (このIDを非表示/違反報告)
結姫(プロフ) - レオナさん» レオナさん、ごめんなさい。2巻目まだ公開できる状況になってなくて、下書きのままなのです。リンクややこしくてすみません><少々おまちください (2017年8月6日 11時) (レス) id: 2910946d8c (このIDを非表示/違反報告)
結姫(プロフ) - しおらんさん» しおらんさん、ありがとうございます^^ケーキシーン、ほんとはもっと長かったんですけど、パート1をトビオのセリフで終わりたくて、若干短く><そのうちその時の話ももう一度出てくる予定なので、次巻もよろしくお付き合いください^^ (2017年8月6日 11時) (レス) id: 2910946d8c (このIDを非表示/違反報告)
レオナ(プロフ) - 毎回楽しく読ませてもらってます！パート2なんですけど、パスワードかかってますか？ (2017年8月6日 0時) (レス) id: 1e5c4cc75a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：結姫 | 作成日時：2017年7月20日 0時
