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「……えっ。じゃあ、見つかったの？」
「ああ、この“アルゴの情報”にも載ってるし間違いない」
そう言うキリトが手にしているのは、私が渡した羊皮紙の束。
今日、ほぼ半日分の時間を費やして取ってきた“犯罪者(オレンジ)ギルド《タイタンズハンド》の構成員情報”だ。
「シリカに絡んできたんだけど、眼を見た時に“感じた”。Aも知ってるだろ？ オレンジには独特の狂気がある」
「……そりゃ、そうだけど。ってことは次のターゲットはシリカ？」
「その可能性は高い。さらに、仕掛けてくるなら明日だ」
「……私達が《思い出の丘》に行くって知ってるの？」
「隠しようがなかった。ほぼシリカが自分で言っちゃったしな」
「……ふぅん。わざわざ向こうから来てくれるなんて、手間が省けていいけど。そのぶん“囮”にしちゃうシリカの護りは万全にしないとね」
「それも問題ないと思うけどな。俺とAがいるんだから」
「……馬鹿。そういう油断が命取りなんだよ？ だいたいなんでそんな自信満々なの」
「え？ そりゃ────」
「この世界の誰よりもAのことを信用してるからだ」
…………ものすごい台詞、キタ。
思わず絶句して固まっていると追い打ちがくる。
「ここまで生き延びられたのはAのおかげだと思ってる。背中を預けて戦えるのもAだけだし、そもそも他に預ける気もないけど────」
「……ストップ！ もういいから！！！」
何の拷問だこれは。恥ずかしすぎる。
いろいろと消耗してよろけ、手で顔を覆う。……たぶんいま耳まで赤い。
「俺が、そこまで思うAと一緒なんだ。絶対に大丈夫だろ？」
「……いや、だから、もういいから。これ以上はホント無理」
この天然女性キラーが、と本日だけでニ度目の悪態をつく。
(…………嬉しくさせないでよ)
そんなもの望んでない。
苦しくなるだけなんだから。
どうしたってこの道を進むと決めたその時から、キミを好きでいたって仕方ないとわかっている。…………わかっているのに。
(なんで、余計に想いが深まるようなこと────)
ヒトの気も知らないで。
性質が悪いったらない、と複雑な気分になる。
「……とにかく、明日は私、シリカの護衛メインで動くことにするから。《タイタンズハンド》はキリトに任せる」
「ああ。もともと俺が引き受けた依頼だしな。レベル的にも大したことないし、コリドーに放り込むくらいワケないさ」
「………………」
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moeka(プロフ) - 最近更新がなくて寂しいです。更新してくれたら嬉しいです。待ってます。 (2020年12月16日 20時) (
レス) id: d61ed9781e (このIDを非表示/違反報告)
胡蝶 - 15-4〜16-7までの流れが、主人公の葛藤と矛盾が鮮明に描かれていて心に刺さりました。この作品面白いので更新頑張ってください。応援させていただきます。 (2018年11月14日 20時) (レス) id: 10e431e9a6 (このIDを非表示/違反報告)
夢巫女 - シリアス大好きです。この二人がこのあとどうなるのか気になります。更新お忙しいと思いますが、頑張ってください。楽しみにしてます。 (2018年11月6日 21時) (レス) id: 6cc7262479 (このIDを非表示/違反報告)
コトノハ - この作品、私のどストライクな作品です！！もう更新してくれないのでしょうか？続き楽しみに待ってます！ (2018年10月28日 14時) (レス) id: 611c145fdc (このIDを非表示/違反報告)
Kizuna(プロフ) - アリスさん、コメントありがとうございます！！！ヘ(≧▽≦ヘ)♪ そう言って頂けるととても嬉しいです…！前回更新からだいぶ長いこと時間があいてしまいましたが、またちょこちょこ書いていきますので、よろしくお願いします(*≧∀≦*) (2018年1月19日 14時) (レス) id: 62524f433b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Kizuna | 作成日時：2017年4月9日 16時
