番外編#5 ご報告 ページ42
ハンター協会が併設された高層ビルの上階。
いつかのヨークシンの時みたいに、ファミリーレストランで私達は待ち合わせた。
クラピカ「報告したいことがあってな。」
その…なんだ、と誤魔化しながらクラピカはそう言った。赤く染った顔が目に映ると、なんだかこっちまで恥ずかしくなってきてしまう。
そんなぎこちない私達の様子に察しが着いたようで、友人達は言葉の続きを探ることも無く、順々に祝福の言葉をくれた。
「…なんだか改まると恥ずかしいね。」
クラピカ「あぁ。」
キルア「それにしても、やっとって感じだよな。」
ゴン「うん。まさか4年もかかるとはね。」
レオリオ「仕方ねぇ。こいつらどっかズレてっからよ。」
「そうだね。」「間違いねぇ。」とゴンとキルアも続けた。
君達、人の事をそうやってね……
キルア「…良かったな。」
その顔はとても柔らかくて、不器用な彼が言葉には表現出来ない何かが含まれているような気がした。
…キルアには特に迷惑かけちゃったもんね。
続けてレオリオもからかうように言った。
レオリオ「結婚式には呼んでくれよな。」
クラピカ「あぁ、その事なんだがいつなら良いだろうか。」
ゴン「もう、クラピカってば意外と惚気屋さんなんだね。」
キルア「はいはい。」
レオリオ「Aも鬱陶しいって言ってやれよ。」
「でも日程決めたいし……」
ゴン「え?何の?」
「結婚式の。」
ゴン「…え?」
レオリオ「_______まさかお前ら本当に………」
クラピカ「だから、報告したいことがあると言っただろうが。」
「「「ええええええ!!!???」」」
ゴン「け、けけけ結婚!?」
キルア「だ、だってお前らまだ付き合ってすらない……」
「そこが色々と問題なんだよねぇ。」
クラピカ「もう籍を入れてしまった方が手っ取り早いと思ってな。」
レオリオ「いや、そういう問題じゃ………」
ゴン「…まぁ、仕方ないよ。二人のことは口出しできないし。」
キルア「それに、こんな面倒な奴らの相手できるのこいつらしか居ねぇから。」
「「確かに。」」
「ちょ、ちょっと!?」
クラピカ「あぁ、そうだ。私にはAしかいない。」
「いや、多分キルアはそういう意味で言ったんじゃないよ!?」
相変わらずの茶番劇にはツッコミ役が足りないようで。
…だけどまぁ、こんなくだらない日常が何だかんだで一番幸せなんだよね。
321人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「HUNTER×HUNTER」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あ - 本当に良い作品でした…名作。。完結お疲れ様でした。2024年ですが (1月16日 1時) (レス) @page40 id: b41e70529d (このIDを非表示/違反報告)
ありす - もう泣きましたよー!素敵な物語ありがとうございました。お疲れ様です (2022年7月15日 0時) (レス) @page49 id: c887a79125 (このIDを非表示/違反報告)
かにかま(プロフ) - ひぃさん» コメントありがとうございます。楽しんでいただけたようで何よりです(^^) お返事遅れてしまいすみません。 (2022年7月8日 0時) (レス) @page49 id: a48c4b505b (このIDを非表示/違反報告)
ひぃ(プロフ) - 読んでいく度に続きが気になって夜更かししてまで読んでました笑めっちゃ面白かったです!!これが初めての作品だと…?!文才、めっちゃありましたよ…!今更ですが、完結お疲れ様でした!かにかまさんの他の作品に行ってきます! (2021年5月28日 18時) (レス) id: 21a845e247 (このIDを非表示/違反報告)
かにかま(プロフ) - るきさん» 素敵なコメントありがとうございます。最近はH×Hに疎遠になってしまっているのですが、いつか機会があったらまた書きたいなと思っています。気長に待っていただけたら嬉しいです(^^) (2020年11月18日 10時) (レス) id: c18fa87c81 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:かにかま | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/0660ea0a061/
作成日時:2019年12月15日 7時