包帯 ページ17
伊助「伊作せんぱ〜い、手がキンキンです。感覚がないです〜。」
伊作「じゃあそろそろかな。」
先輩から受け取った薬と包帯を持つと、私は久々知君の前に座った。
久々知「悪いな。」
「ううん。この前のお礼。」
久々知「それなら有り難く受け取るよ。」
手の甲が真っ赤に腫れている。
冷やしてから幾分かはマシになったのだろうけど、まだ痛々しい。
「何の火器で火傷したの？」
久々知「取火方。火薬が湿気ってたんだ。」
「あら、それは不運だこと。」
と、先輩の方をわざと見て言うと、「善法寺先輩の不運がうつってしまったのかもしれない。」と笑った。
(…それにしても、手意外と大きいんだなぁ。)
口数少ない彼だから、あまり異性として見る機会もないのだけど、
こうして薬を塗る自分の手では彼の手を覆い尽くせないことを鑑みれば、やはり男の子なのだなぁと思う。
久々知「そういえば、藤は保健委員なのか？」
「ううん。先輩に勉強を教えてもらってたの。」
久々知「仲良いんだな。」
「そうなのかな。」
包帯を巻き終わると、久々知君は角度を変えながら色が変わった左手を眺めた。
あ…やっぱり上手く巻けなかったのかな。テキパキと包帯を巻ける保健委員の皆様はすごいや。
「もしかしてキツかった？」
と、恐る恐る尋ねると彼は「そんなことないよ。」と首を振った。
久々知「ちょっと考え事をしてただけさ。」
「ふーん。」
伊助「久々知先輩、そろそろ戻りましょう。三郎次先輩とタカ丸さんだけでは不安です。」
久々知「そうだな。」
伊助「伊作先輩、ありがとうございました！」
伊作「あぁ。今度は火傷に気を付けるんだよ。」
久々知「藤もありがとう。」
「いいえ。」
バタバタと去っていく足音が聞こえなくなると、私達はまた何事もなかったかのように狼煙の話を始めた。
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Rai - かにかまさん» ありがとうございますこれから作品も頑張ります！ (2020年8月28日 17時) (
レス) id: 882913bd82 (このIDを非表示/違反報告)
かにかま(プロフ) - Raiさん» 拝見しました。承諾します。 (2020年8月28日 17時) (レス) id: c18fa87c81 (このIDを非表示/違反報告)
Rai - かにかまさん» 出来ましたこんな感じどうでしょうか？読みやすくしました (2020年8月28日 13時) (レス) id: 882913bd82 (このIDを非表示/違反報告)
かにかま(プロフ) - Raiさん» タイトルではなく、概要欄（説明欄）の方に書いて戴けると有り難いです。 (2020年8月28日 12時) (レス) id: c18fa87c81 (このIDを非表示/違反報告)
Rai - かにかまさん» 分かりました題名としてでしたらどうでしょうか？「 ここは作者さんの気まぐれ朝･夜楽しみ【忍たま】アイ・アム・独身【久々知兵助】作品です」入れました題名決めらなくすみません後確認出来たらよろしくお願いします。 (2020年8月28日 12時) (レス) id: 882913bd82 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かにかま | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/0660ea0a062/
作成日時：2020年6月1日 15時
