女子高校生と放課後2 ページ39
「んで、どこが分からねーんで?」
「そうそう。こことね、ここと…このページ。」
予め、休み時間に貼っておいた付箋のついているページをペラペラとめくる。
「んじゃ、さっさとやんぞ。」
「うん。」
シャーペンを握り直し、テキストに向き直った。
「何でィ、お前こんな問題も分かんねーの?」
「ぐぐぐ…。」
「え、いや、さすがにこれは…ww…ちょ、w冗談は顔だけにしてくれw」
「…顔だけってどういうこと…」
口に手を当て、プププと笑ってる沖田君を早くもぶん殴りたい衝動に駆られたが、教えてもらってる立場なので黙るしかない。
「…じゃ、一回しか言わねーから。これは、まずここをこうして考えんだろィ。で、三角関数を使って、この式を変形させて、考えりゃ分からァ。」
「なるほど!そうして崩してから考えるんだね!」
「じゃあ、1人で出来るかやってみろ。」
「分かった。」
沖田君の説明を受けて、やり方がスッと入ってきた。
「…この解答の解説、分かりにきィな。」
沖田君はサッと解答を見て呟いた。
「うん。説明が少なくて、分かりにくいんだよね。」
「でも、沖田君の説明ですぐに分かったよ。ありがとね。」
「…っ。」
沖田君の目が少し見開かれた。
「さっさとやれィ、マヌケ。」
「あだっ!!!…酷い。」
しかし、沖田君はいつの間にか普段のポーカーフェイスに戻っていて、パシリと頭をはたかれた。
…今日の場合は、教えてもらってるから、キツいことは言えないけど。
とりあえず、解いていこうか。
じーーーーーーーーーーー。
「…」
じーーーーーーーーーーー。
「っ、な、何?そんな凝視しなくても…。」
「…いや、別に。」
「あ、そう…。」
先程から、沖田君がずっとこっちを見ていて非常に気になる。
じーーーーーーーーーーー。
「…。」
それに、ポーカーフェイスだから何考えてるのか分かんないし。え、何?なんか付いてんの?
「…これで正解かな。」
「合ってらァ。」
沖田君が私のノートに赤ペンで丸を付けた。
85人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
三日月夜丞(プロフ) - 冒頭の小説の説明から惚れました。「アンタが欲しい。力ずくでも。」ってナニソレ???????めちゃくちゃ惚れたんですが????????応援してます。頑張ってください。 (2020年9月28日 1時) (レス) id: a042f81cca (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:夕鈴 | 作成日時:2020年1月23日 1時