英寿の願い ページ47
「私も一輝くんと同じで世界が元通りになるなら、それ以上の願いはありません」
彼の目を見てそう答える
英寿「そうか。じゃあ、遠慮なく」
コツコツ…
バイス「ええっ?もう!何か、あったでちょ!何か捻り出しゃ、出たでちゅねって!」
「捻り出すって言われたって…(; ̄^ ̄)」
英寿がカードに願いを記入している時、ツムリさんは戒真が使っていたドライバーを回収し、バイスは一輝くんと私に不満をぶつけていた
英寿「……」
願いを書き終えたようで、英寿君はツムリさんに願いのカードを渡す
一輝「何、願ったんだ?」
英寿「秘密だよ」
一輝「ふ〜ん」
「フフフ…どんな事を願ったのか楽しみですね(:.´艸`:.)」
ツムリ「承りました。では、参りましょう。理想の世界へ」
ツムリさんが高らかに宣言した後、鐘の音が聞こえ世界が光に包まれる
**
《しあわせ湯》
幸四郎くんの悪魔を無事連れ戻せた私は五十嵐兄妹と共にしあわせ湯にお邪魔していた
幸四郎の悪魔「ただいま〜!また遊んでくれよな〜!」
全員「おお〜!」
「よかった。無事に戻りましたね」
とんでもない騒ぎになったものの無事、悪魔ちゃんは幸四郎くんの中へと戻っていった
元太「戻った」
さくら「よかった〜」
一輝「幸四郎、良かったな」
「よかったね」
その後、一輝くんと共に縁側へ移動する
バイス「一輝…俺っちがいなくても幸せだったか?」
一輝「幸せだったよ」
バイス「そっか」
私は2人の会話をただ黙って見守る
一輝「でも…最高ではなかった」
バイス「一輝…」
「一輝君…」
だが、時間は残酷なものでバイスの身体は少しずつ消えていく
一輝・「「!?」」
「バイス君」
一輝「また、俺のそばからいなくなっちゃうのか」
バイス「その方がいいって。また家族の悲しむ顔見たくねえだろ?」
一輝「お前の悲しむ顔も見たくない」
「(五十嵐家にとっては自分の悪魔も大切な“家族”…)」
バイス「なんだよ、それ」
一輝「ハァ…でも…楽しかったな。久しぶりに一緒に戦えて」
バイス「だな。俺っち達はいつもサイコーだ!」
手を突き出すバイスに一輝くんはスタンプを押すように軽く叩く
バイス「うん。じゃあな…」
その言葉を最後にバイスはゆっくりと消えていきドライバーは床に落ち、一輝君はドライバーを拾い上げる
一輝「またな、バイス」
「…!一輝君…」
大二君とさくらちゃんがゆっくりこちらに近づく
大二「兄ちゃん。バイスの事覚えてるのか?」
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作者名:ヴァルキュリア | 作成日時:2024年3月7日 21時