希望(のぞむ)の思い ページ19
私が皆さんに食事を振る舞うなか元太さんは先程の青年の元に近づき声をかける
元太「よう。さっきは勇敢だったな」
希望「数ヶ月前、僕の故郷はヤツらの実験場に使われました」
「!?」
希望「友だちが実験の犠牲となり僕の両親も巻き込まれて……許さない…」
私は全員に食事を配り終えると残りの分を持ち2人に近づく
希望「それ以来、あの男に復讐すり機会を探していたんです」
元太「辛かったな。でもな、希望くん勇敢と無謀は違う」
希望「罪を犯したあいつも同じ裁きを受けるべきだ!」
元太「君の両親はそんな事望んでなんかいない」
「確かに、貴方からしてみれば許せない事かもしれないわ。でも、憎しみに囚われ続けていても何も良い事ないわ。復讐を終えた先にはただ虚しさが残るだけ……」
希望「……」
元太「今、あのバスの中で新しい命が誕生しようとしている。それはもうかけがえのない奇跡なんだよ」
「希望くん、両親に守ってもらった命を粗末にしてはダメ」
元太「……あとは、私達に任せろ。五十嵐家は最強だからな」
希望「はい」
「さあ、2人もこれを食べて明日に備えてくださいね」
持って来た料理を2人に手渡す
希望「ありがとうございます…!美味しい…」
元太「!本当だ、Aさん、すごく美味しいです」
「ありがとうございます。せめて食事の時だけでもいいから皆さんに笑顔になって欲しくて作りました」
元太「確かに、食事は人を笑顔にする最強の物ですね」
「はい。…では、私は幸実さん達にも食事を持って行きますね」
元太「はい」
私は妊婦さん用のメニューを持ってバスへと向かった
「(って、作ったはいいけど…食べられるかな?それにしても、元太さんから聞いた謎のライダー……これはまた一波乱ありそう)」
No Side
Aが立ち去った後
希望「そういえば、あの人って…」
元太「ああ、彼女はリベリオンって言う組織の副司令官さんだよ」
希望「リベリオン?」
元太「うん、中でも彼女は俺達仮面ライダーや他のヒーローがいる世界と協力して様々な星の平和を守っている組織なんだ」
希望「でも、あの人…」
元太「ああ、彼女は変身して戦う事はできないけど、彼女なりのやり方で戦っているそうだよ。それに彼女は以前、こうも言っていたよ“武器を持つ事だけが戦う事じゃない”って」
希望「武器を持つ事だけが……戦いじゃない」
その言葉を聞いた希望は自分が背負っていた荷物が少しばかり軽くなる感覚がしていた
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作者名:ヴァルキュリア | 作成日時:2024年2月12日 13時