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90 番外編:虎と鯰と鶴と獅子の大冒険(3) ページ48

「ひっひいいいい!?」



僕の足元に落ちたそれは、へびだった。しかも何かをくわえている。

僕はびっくりして、鯰尾兄さんに抱き付いた。


「わわっ、と。五虎退、落ち着いて」


「お?おおー、へびだ。すっげえ、大きい」


「こりゃ蝮だ。毒蛇だな。気を付けろよー」



鶴丸さんがまむしだと言った。

まむし。毒へび。大きい。



聞いただけでも気絶しそうだ。でも、虎くんを探さなくてはならないので、僕は泣くのを我慢した。


大丈夫。こちら側から何もしなければ向こうも襲って来ない。大丈夫。大丈夫……


「シャアアアア!」


「ひいいいい!?!?ご、ごめんなさいごめんなさいごめんなさい」


思わず尻もちをついた。するとへびの口から何かがはらりと落ちた。多分へびが口にくわえていたものだろう。



「えっ?虎くんの……」




――でもそれは虎くんのリボンだった。



「これ、虎のリボンですよね」


と、鯰尾兄さんがリボンを拾い上げる。のを鶴丸さんが阻止した。


「待て。蝮は牙に毒を持っている。これは蝮がくわえていた物。つまり、このリボンには毒素があるだろうな」


「そんな……」


「とりあえずこうしてこうして、袋に入れて洗おうぜ。今は虎を探す事が目的だ。日が暮れる前に、ちゃっちゃと行こうぜ」


獅子王さんが何処からか取り出した袋にリボンを入れる。


「そういえば、なんでこの蛇は虎のリボンをくわえていたんですかね」


「さあな。多分こいつと虎が鉢合わせして、その……バーンってなって、ドギャーンとなったのだろうな」


「すみませんちょっとよくわからないです」


鯰尾兄さんが鶴丸さんに言われた『バーン、ドギャーン』を繰り返しているとき、近くの低木が揺れた。


低木から、見慣れたしっぽが見えた。

「あっ」と声を出す前に、“それ”は姿を現し僕に飛び付いた。



「がう」


“それ”は泥まみれの虎くんだった。

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ナツのツナ(プロフ) - ニャンコタルトさん» コメントありがとうございます!色々頑張りました!従姉妹凄かったです。逃げても隠れても追いかけてくる……恐ろしい年末でした。 (2018年1月1日 22時) (レス) id: ab0d102e88 (このIDを非表示/違反報告)
ニャンコタルト(プロフ) - 楽しみに待ってますよ~(≧∇≦)い、いろいろ頑張ってね...(^.^; (2017年12月30日 10時) (レス) id: 410be00c65 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ナツのツナ | 作成日時:2017年12月9日 12時

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