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「これは……?」



桐峰さんは私の携帯を興味深そうに見ている。



「それは私が元いた時代の携帯です。ここに来た時に時計が止まってしまったのですが、その……時刻が可笑しいというか……」




「なるほど……2015年代の携帯ですか……時刻が可笑しい、とはどういうことですか?」



私は昨日の……いや、190年前の今日の朝、家を出た時刻と昨日タイムスリップした時刻が噛み合わないこととともに、昨日立てた仮説を話した。



隣にいる綾斗さんの顔を見えないが、恐らく目を見開いて、驚いているだろう。



全て話し終わったあと、桐峰さんは私の携帯を見つめながら「少し調べてみます」と言ってメガネのブリッジを押し上げた。




「ただ、Aさんの仮説は正しいと言えるでしょう。といっても、今はそれくらいしか考えられません」



桐峰さんはそう言いながら私に携帯を返した。



「えっと……」



私は返ってきた携帯を見ながら思った。


何故お前戻ってきたん?


携帯はこのまま桐峰さんに預けて色々と調べて貰おうかと思ったけれど、何故か返ってきた。



不思議に思っていると、桐峰さんが口を開けた。



「それはお返しします。そんな薄い端末ですが、それは貴女のプライベートの塊とも言えます。今日合ったばかりの人間に預けて貰おうとか思わないでください」



「え、はい、すいません」



口を開けた……かと思えばまさかのお説教だった。




「だいたい、今日お話をしてて思ったのですが、貴女少し無防備過ぎませんか?道端に倒れているキツネを少しでも怪しいとか思わなかったんですか?」



「お、思いませんでした……」




「……それは、それで凄いですけど」




あ、この人弱冠引いてるな。顔が引き攣っている。
絶対「うわマジかよコイツ」って思ってるよ、あの顔。




「ま、まあ、いいじゃないですか‼結果的にこんのすけは助かったのですし……た、多分彼処で私が通り掛かっていなかったら死んでましたよ?」




「えっ」




何処からかこんのすけの声が聞こえた。よくみたら部屋の隅にこんのすけがいた。


あれ、さっきまでいなかったよね?



いつからそこに。

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ナツのツナ(プロフ) - ニャンコタルトさん» コメントありがとうございます!色々頑張りました!従姉妹凄かったです。逃げても隠れても追いかけてくる……恐ろしい年末でした。 (2018年1月1日 22時) (レス) id: ab0d102e88 (このIDを非表示/違反報告)
ニャンコタルト(プロフ) - 楽しみに待ってますよ~(≧∇≦)い、いろいろ頑張ってね...(^.^; (2017年12月30日 10時) (レス) id: 410be00c65 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ナツのツナ | 作成日時:2017年12月9日 12時

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