タイムスリップ少女 [弐]【刀剣乱舞】

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話を聞いた所によると、綾斗さんは酔うと人を無断に誉めまくるらしく、燭台切さん曰く、「無断に誉めまくる天然タラシの化け物」だそうだ。




そんな綾斗さんは今は短刀たちとぐっすりお眠り中。




ちなみに私たちが粟田口部屋に避難したのは綾斗さんによる天然タラシの誉め誉め攻撃の被害を少なくするためだと言う。






確かにあんなにしつこく誉めまくられたら自己嫌悪になるわな。





「はは、ごめんねAちゃん。Aちゃんの歓迎会なのに手伝わせちゃって」





で、今はお皿洗い中。余りにも皿の量が多くて大変そうなので、手伝うことにした。暇だったし。






「おい、ここに置いとくぞ」




「あ、ありがとう山姥切さ……山姥切くん」



お皿を運んで来てくれた山姥切くんにお礼を言う。が、彼は「は？」という顔をした。





「“くん”？」





「……かくかくしかじかであーでこーでこういうわけなんですすみません」




(決して説明文を書くのがめんどくさかった訳じゃない。決して by作者)




簡単に説明すると山姥切くんはなるほど、と頷いた。そして「好きに呼べばいい」と言い残してどこかへ行ってしまった。





「うんうん、いいね。ちなみに僕は？」



「え？」





皿洗いする手を止め、燭台切さんがこちらを見て笑う。あ、このお顔は期待しているお顔だ。


でも残念かな。燭台切さん。





「燭台切さんは、“くん”って感じしないです」




「どちらかと言えば近所のお兄さん的な感じです」と付け足す。
すると彼は「あ、そう……そうだよね」と何処か納得している様子だった。

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