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「……ん」
目を覚ますと見慣れない天井が目に写った。
一瞬にして自分の部屋ではないと判断する。
__ああ、そうだ。私、タイムスリップしたんだっけ。
昨日の朝、学校に行こうとして、それで、変なのに襲われて、ここに来て__
昨日は色々あった。まるで現実離れしたみたいだな、と思った。そして夢ではなかったのだと同時に思う。
そういえば、夢でなければ今日は__
時の政府さんが、来る日。
昨夜、綾斗さんは着替えて朝御飯食べて、応接間で待っていろと言っていた。
ならば、まずは着替えなくては。
と、体を起こしたその時。
「ん?おお、Aよ。起きたか」
「へ?」
隣から、聞いたことのある声が。
「え?えっ、えええ!?み、みかっ、三日月さん!?なんでここに!?」
そう、隣には三日月宗近さんが、寝ていたのだ。いや、なんでだよ。
「はっはっはっ、ちょいと人肌恋しくてなぁ」
「だったら綾斗さんの部屋に行けばよいのでは?」
三日月さんが笑っていると、部屋の襖が開いた。
「おーい、どうした……は?みかっ、え?」
襖が開いた先で固まっているのは薬研くん。
目を丸くしている。
でしょうね。私の部屋に何故か三日月さんがいるもんね。なんでだろうね。
「え、三日月の旦那?なんでAの部屋で……」
ちら、と薬研くんが私の方を見る。
「いや、起きたらいたので……」
「ああ、薬研よ。なに、ちょっと部屋まで行くのが面倒でなぁ」
え、三日月さんさっきと言ってること違いますけど?え、面倒?
「だからって、女の部屋に勝手に入って寝るのは関心できねえぜ、旦那」
「おお、それはすまん。そうだな、Aは
「え、いやぁ……は、はは」
ちょっと待ってそれって私、女として認識されてなかったってことですか?
ああ、そうか、私小さいもんね。小学生かと思うよね。だって三日月さんおじいちゃんだもんね。私は立派な高校生ですけれどッ!
と、泣きたい気持ちを抑え、薬研くんに三日月さんを連れて行って欲しいと目で言う。
だが、薬研くんはニッコリと笑い返してくれただけだった。
ご無体な。
目は、口ほどに物を言うんだぞ。薬研くん。
私に三日月さんをどうしろと言うのだ。
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ナツのツナ(プロフ) - ニャンコタルトさん» コメントありがとうございます!色々頑張りました!従姉妹凄かったです。逃げても隠れても追いかけてくる……恐ろしい年末でした。 (2018年1月1日 22時) (レス) id: ab0d102e88 (このIDを非表示/違反報告)
ニャンコタルト(プロフ) - 楽しみに待ってますよ~(≧∇≦)い、いろいろ頑張ってね...(^.^; (2017年12月30日 10時) (レス) id: 410be00c65 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ナツのツナ | 作成日時:2017年12月9日 12時