[ツイステ] 俺の幼馴染 [ケイト・ダイヤモンド]

幼馴染20日目 ページ21

『ねぇ、なんで逃げてんの？！』


「だってウミネコくんに関わるとめんどくせーんだもん」


『ぇぇ』


「もしウミネコくんに捕まったらクマノミちゃんのせいだからねぇ」


『ちょっと理不尽すぎて理解できないわ』




もういっその事ここから落としてやろうか。

自分は箒に乗っているだけだからと余裕ぶっこいているフロイド。
こちとら大男乗っけていつもより大変だっつーのに…


必死こいてバランスを取りながら箒を操作しつつ、ルークから逃げる為にスピードを通常の倍を出しているわけで、ブロットが急激に蓄積されているのがわかる


ユニーク魔法を使ってる訳でもないし、たかだか飛行術でこんなにブロットが溜まることってあんの？
ていうか、別にルークに捕まったところで私が困ることがあるわけじゃないよな…





「流石ヒメカだね！自分よりも大きいフロイド君を乗せてそのスピードとは…なかなか追いつけないよ！」


「しつけーなぁ…ねぇクマノミちゃんもっとスピード…て、クマノミちゃん？」







目の前がぐらついた。
これは、やばい


徐々に箒に込めている魔力が弱くなっていき、ガクンと落ちそうになっては何とか保ち直す

異変に気づいたのかフロイドが慌てている







「この感じ…クマノミちゃんちょっとマジカルペン見せて！」


と、勝手に運動着のポケットに入れておいたマジカルペンを盗られる

こちとら箒浮かせてるだけで精一杯なんじゃい！







「うっわなにこれ」






私のマジカルペンを見ているであろうフロイド。

スピードを落とし始めたためかルークが追いついてきているのがわかる







『フロイド、今日はもう降りてもらっうわ！？』


「ちょっ、て、あ゛ー！マジカルペン落っことした！！


『今それどころじゃないって！落ちてる！今結構な高さから落ちてる！！』







重力に従って落ちていく体。ルークが何か言っているが風のせいで聞こえない

このままだと2人して建物3階相当の高さから地面に落ちてしまうこととなる。そうなればきっとただではすまない。



辛うじて片手で箒を掴んでいるが、私のマジカルペンは先程落としてしまった。が、なりふり構っていられない






私は少し下にいたフロイドの腕を何とか掴み、箒に魔力を集中させた

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