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北「ははっ‥一生離してやんないとかどの口が言ってんだってな‥‥これも外さなくちゃな‥」
指輪を見つめ、そう呟きながら周りを見渡す。
あぁそうだ、
指輪だけじゃない‥
この家は太輔との思い出に溢れていたんだ‥
いつも太輔が右側に座っていたソファー
俺が酔っ払って太輔に襲いかかり、傷が付いたテーブル
あーだこーだ言いながら、一緒に選び買った食器や家具や電化製品
いつも一緒に煙草を吸っていたベランダ
太輔が買い物する度に買ってくる調味料に溢れたキッチン‥
北「ふふっ笑。ロクに使いもしないのに毎回物珍しい調味料買ってくるんだもんな‥」
顔でも洗うかと立ち上がり、
ふらふらと洗面台に向かい歩き出した。
北「‥うわっ」
洗面台の鏡に映る自分の顔に、思わず声が出る。
真っ赤に腫れたまぶたと浮腫んだ顔‥
会社での言い訳を考えながら冷たい水で顔を洗う。
2本並ぶ歯ブラシを横目に、タオルで顔を拭き、
スーツに着替えようと寝室のドアに手をかける。
扉を開けた途端、
目の前が滲んで、足下から崩れ落ちそうになった
北「うっ‥ぐすっ‥」
太輔の甘い香水の香りで溢れてる寝室に
毎日お互いを愛し合った空間に
もう出ないって位に散々流した涙がまた溢れてきた。
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いろ果(プロフ) - もえさん» もえさん、初めまして♪コメントありがとうございます!ドキドキして読んで頂けた様でとても嬉しいです(o^^o)続きでは無いのですが、近々藤ヶ谷さんsideも書いていきたいなぁと思っていたので、その際もお付き合い頂ければ幸いです☆彡 (2017年1月23日 7時) (レス) id: 8fe91de33d (このIDを非表示/違反報告)
もえ(プロフ) - はじめまして!こんばんは!完結おめでとうございます。すごくドキドキしながら読んでました!最後はお二人の気持ちが通じてよかったです(^-^)よかったらこのお話の続き書いて下さい!これからも頑張って下さい♪ (2017年1月21日 23時) (レス) id: 3266ef2099 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:いろ果 | 作成日時:2016年9月17日 21時