twelvemirror ページ14
何処かで声が聞こえてくる。声がいいと言われているロボロでも、甘ったるい気持ち悪い声を出す大先生でもないとても優しい綺麗な声。
それに加えて誰かが俺を毛並みに沿ってゆっくりと撫でているような感じがする。
(またチーノがいたずらしとんのか？いやちゃうなあいつはこんな優しく撫でへん。)
目を開けると視界いっぱいに緑が広がった。
(ここどこや？森？城の近くにこんな明るい森なんてあったか？)
しばらくぼーっと目の前を見つめていると上からあの声が降ってきた。
？「あら？起きた？」
驚いて首を声の方向に向けるとあの女が俺を優しく撫でていた。隣には女に撫でられて気持ちよさそうに寝ているエミさんがいた。起き上がり牙を向けようとしたがすぐに止まってしまった。
(エミさんの足治療されてる、、)
女の手元を見ると乱暴に布が巻かれていた。布から滲む赤色が痛々しかった。
？「どうしたの？どこか痛いところでもあるの？」
女は変わらず心配そうな目で俺に話しかけてくる。すると急に体が胸がポカポカと暖かくなった。初めての感覚に歯がゆくなり、誤魔化そうと女の手に顔をすり寄せた。
？「ふふっ、可愛いとこもあるじゃない。」
徐々に湧いてきた恥ずかしいという感情をまたも誤魔化すように今度は撫でろとクゥーンと鳴いた。
(俺、こいつに会ってからなんかおかしいわ、、病気か？)
撫でらる感覚に目を細め静かに考えたが横からの視線を感じそちらに目を向ける。
(％〒÷○＊♪〜っ！！)
声にならない悲鳴を零す。獣人化していたらきっと今の自分の顔は夕焼けのように真っ赤に染まっていただろう。エミさんがいつの間にか目を覚ましてこちらをニコニコと見ていた。
「クゥー！！！グワン！！！(エ、エミさん！これはちゃうんや！！)」
必死に弁解するもエミさんのニコニコとした笑顔は崩れない、気持ちさっきよりも口元が上がっている気がする。
？「あら、あなたも起きたのね。どこか痛まない？」
弁解の途中で女がこちらに気がつきエミさんに声をかける。
em「クゥン(大丈夫です。)」
(っ！こいつぅ！何が大丈夫ですやねん！ニヤニヤしとんの気づいとるんやぞ！)
俺が睨むのを無視してエミさんは立ち上がった。まだ安定してたてはしないようだがさっきよりはマシになったようだった。
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たるる(プロフ) - 愛月咲良さん» 有難うございます！！嬉しい限りです。この作品と出会ってくれて有難うございます！！！ (2021年8月2日 22時) (
レス) id: 6b45a8b4d9 (このIDを非表示/違反報告)
愛月咲良(プロフ) - すっごく好きです…！！この作品と会えて凄く嬉しいです！ (2021年8月2日 9時) (レス) id: 4a6d894003 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たるる | 作成日時：2021年4月19日 17時
