キャット・ダンス＿ｱﾊﾞｯｷｵ ページ7
「なんなんすかソレ」
中々起きてこないAさんの部屋に勝手に入る
布団にくるまったままのその人は、俺を追い払うように手を振った
「Aさん、いい加減にしてくださいよ。ブチャラティが痺れ切らして外で待ってるぜ」
「いや、ちょっと今は出れないから...ブチャラティに言っといて」
「はァ...多分理由を聞かれると思うんですけどね」
適当に言い訳しといて、ってこの人は俺より幾つも年上の癖して子供みたいなことを言う
俺はガシッとAさんの被った布団を掴む
Aさんはジタバタと暴れて必死に顔を隠している
何か隠しているのは間違いない＿多分顔とか、頭とか
「いい加減にしてくださいって、ブチャラティに怒られますよッ」
「やだってば、アバッキオ離して〜！」
「もうガキじゃねーんですから、大人しくして...」
布団が剥がれて、俺は度肝を抜かれた
何かの冗談にしては死ぬほど笑えない
「何だ...それ？」
それはつい彼女が使え、と日頃から口煩い敬語が抜けてしまうほどの衝撃を俺に与えた
「何って＿別になりたくてなったわけじゃないのよ。これはホント、昨日のスタンド攻撃がまだ切れてないの...」
Aさんの頭の上には猫らしき耳が二つ生えている
後ろを覗いて見れば立派な尻尾まで
「それ、ブチャラティに言ったんすか」
「言ってないよ！言えるわけない...」
「＿じゃあ、何て言うんすか」
俺が呆れたように呟くと、Aさんはアバッキオどうしよ〜、と俺に助けを求めるようにすがり付く
猫になったからかは知らないが、何となくすり寄って来ているように感じた
「ほっかぶりかなんか、すればいいんじゃないすか」
「やだよ、そんなの...いい年して恥ずかしいじゃない」
「俺はその耳も相当だと思うんですけどね」
俺はつい、猫にやるようにAさんの顎辺りを撫でた
コロコロと喉を鳴らす姿はまるで猫そのもの
＿案外、可愛い
「アバッキオ〜、それ眠くなる...」
「え、どうするんすか、ブチャラティが待ってるってさっきも＿」
彼女は俺の膝の上に寝転がってそのまま俺を見上げた
人懐っこくて、20代後半とは思えない可愛らしい顔が俺を見つめる
「アバッキオ、言い訳手伝って...」
「ったく、しょうがねぇな＿」
「あ、また敬語抜けてる」
俺は彼女の頭にある耳を撫でた
彼女は気持ちよさそうに目を細める
やっぱり、この姿のAさんを知るのは俺だけで十分かもしれない
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 148人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
yu - リクエストお願いします！ドッピオで独占欲系のをお願いします！ (2019年10月18日 22時) (
レス) id: 4c1ddb9ee6 (このIDを非表示/違反報告)
フラジール - アバッキオが敬語…だと!?（何か失礼だな…） (2019年6月18日 20時) (レス) id: dca7bd7b81 (このIDを非表示/違反報告)
マリイ - ↓のリク アバッキオは夢主が依存してる事知ってる設定で (2019年5月8日 17時) (携帯から) (レス) id: 82a6cba0ff (このIDを非表示/違反報告)
マリイ - リクエストで夢主がアバッキオに依存してる話お願いします 夢主はアバッキオを『レオーネ』って呼んでる設定で (2019年5月8日 16時) (携帯から) (レス) id: 82a6cba0ff (このIDを非表示/違反報告)
饅頭茶漬けヽ(*≧ω≦)ﾉ(プロフ) - ん”ん”ん”ん”！リクエスト書いてくださりありがとうございました！すごくよかったです！ (2019年2月23日 20時) (レス) id: a5473f27af (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：RIOT | 作成日時：2019年2月11日 16時
