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25話 ページ28

湊斗side


翌日、俺は中也に遺書を渡した。

結局書いたよ色々めんどかったけど←


中「手前ついに太宰化したか?」


太宰化ねぇ…せやなぁ


湊斗「俺さぁ、考えてんよ。」

中「何を。」

湊斗「なぁ中也。



俺を殺してよ。」



中也の顔が真剣になった。



中「冗談はやめろよ」


湊斗「冗談じゃないで。

ほんとに、殺してほしい。」


そして、眉間にシワを寄せて


中「はぁ?手前自分が何言ってんのか分かってんのか?」


湊斗「分かってるわ。なぁ、早く。中也ナイフ持ってたやろ」


もう、早く。早く早く早く。


辛い辛い辛い。


中「いやなんで俺が手前を殺さなきゃならねえんだよ意味わかんねぇよ…」


湊斗「理由は遺書に全部書いてあるから。」


中「今言え。今。」


さっさと殺してよ。頼むから。


湊斗「俺が死んだ後でも読めるでしょ。」


どんどん、涙が出てきそうになる。


お願い…お願いだから…



湊斗「俺が泣いちゃう前に殺してよ…」



中「え、手前、ちょっと…」


俺は立ち上がって、台所に歩いていき、包丁を取り出した。

中也が殺してくれないなら、自分で死ぬしかない。


湊斗「俺の最後のお願いだから。聞いて欲しかったな。」


そう言い放ち、俺は自分の腹に包丁を当てた。



否、当てようとした。



ガタンッ


ギュッ…



中「手前…何してんだよ…」


中也に抱きしめられ、俺は包丁を落とした。


湊斗「あ、殺る気になってくれた?なら早く…」


中「なるわけねぇだろっ!!」


湊斗「ビクッ…」


中「なんで殺してなんて言うんだよ!

昨日!昨日、みんなで手前守るって決めたじゃねぇか!!

俺が死ぬのが1番早いとかくだらねぇこと考えてんのならぶん殴る!でも殺さねぇ!」


湊斗「……」


中「手前がなんで死のうとか考えてんのかは知らねぇけど手前にはまだやることがあんだよ!

言われないとわからねぇのかよ!」


やめてよ…そんなこと…




中「泣いてるってことはまだ死にたくないってことなんだよ。」





『希、死ぬ時はね、笑ってないと天国に行けないんだよ?』


『そおなの?』


『うん。泣いてるとね、天国に行けないの。』


『分かった!湊斗、わあう!


お兄ちゃんも……わあう?』


『笑うよ。お兄ちゃんも。』



湊斗「泣いちゃったよ…


泣いちゃったら…天国行けないじゃんか…」




その後俺は中也に、泣き止むまで、抱きしめてもらっていた。

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丘本奏 - リキリリーさんコメントありがとうございます〜!これからもどうぞよろしくお願いします! (2019年2月22日 19時) (レス) id: 58289d69e6 (このIDを非表示/違反報告)
採奈 栗(プロフ) - リキリリーさん» コメントまで!!ありがとうございますぅ!頑張って今日作ります。めんどくさくてサボってるなんて言えないです!(言ってる。←)奏にも伝えておきます。本当にありがとうございました。 (2019年2月22日 19時) (レス) id: a76e7c0385 (このIDを非表示/違反報告)
リキリリー - いっつもすごい面白いです!次もすごく楽しみです! (2019年2月22日 19時) (レス) id: 91ce73766b (このIDを非表示/違反報告)
丘本奏 - 優真さんありがとうございます... (2019年2月11日 19時) (レス) id: 58289d69e6 (このIDを非表示/違反報告)
優真 - 一回消えたの大変でしたねwお疲れ様です! (2019年2月10日 19時) (レス) id: c436685d18 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:採奈 栗 | 作成日時:2019年1月19日 21時

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