じゅうはち2 ページ24
固まった松川先輩を不思議に思いながら見つめていると、先輩の視線の方からとても聞き覚えのある声が聞こえた
「お前ら、何やってんだ」
「岩ちゃん!?」
「岩泉!?」
「……岩泉…」
驚愕、といった色の乗った声を上げる及川先輩、花巻先輩。
気まずそうに渋った声を出す松川先輩。そして、
「…は、はじめ先輩…」
まだ心の準備が出来ていない私の頼りない声が体育館の中へと流れる。
はじめ先輩が私に目を向ける、でもすぐにその視線は近くにいる松川先輩の方へと移された
そして、それと同時に松川先輩はゆっくりと私の頭から手を離していく
「…ゴメン、岩泉」
「何のことだよ」
間髪も入れずそう言われ、乾いた笑い声を漏らす松川先輩。そしてそのまま「…荷物まとめてくる」と言うとはじめ先輩の隣を走り抜けていく
それに少し目をやり、また此方へ(正確には及川先輩達の方)に視線を戻すはじめ先輩。
その目から逃れるように花巻先輩はふいと顔を逸らし、その流れで及川先輩の肩に手を置く
「あ、あー……俺も片付けてくる。…っつーわけで及川後ヨロシク」
「は!?ちょ、ま、マッキー!!?」
嘘でしょ!?っと叫ぶ及川先輩の方を振り返ることなく用具倉庫へと走る花巻先輩
慌てて俺も…!と後を追おうとする及川先輩…
………
……
…の前にゆっくりと立ちはだかり、どっしりと構えるはじめ先輩。
そのあまりのオーラに逃げ道を塞がれた先輩はジリジリと後ずさる。
しかしそれに焦ることなく一言
「及川。」と呼ぶ。それにヒッと息を呑み
「な、なんでしょうか…」と焦りや戸惑いに満ちた声を上げる及川先輩。
…身長ははじめ先輩の方が小さい筈なのに、なんだか大きく見える…というか、及川先輩が小さく…?
「もう一度、聞くぞ。…マネージャーに何してた?」
「な、何…ってナニなんてしてな…」
「あ?」
「ゴメンナサイゴメンナサイこんな時に冗談で和ませようとした俺が悪かったんですだからその顔やめて。説明しますから」
そう一息で言ってのけた及川先輩にチッ、と盛大に舌打ちをすると、はじめ先輩はクイと眉を上げる
「早くしろ。」
「わ、分かったって!…ええと…」
私が擁護する暇もなく淡々と進む展開について行けず、必死に説明を始める及川先輩と真顔でなんの反応もせず聞いているはじめ先輩。
な、なんというか……お、及川先輩ごめんなさい…
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kite(プロフ) - セノさん» コメントありがとうございます。文才なんてそんな…でも嬉しいです。これからもご贔屓によろしくお願いします (2015年3月12日 20時) (レス) id: b3e6317ab4 (このIDを非表示/違反報告)
セノ - ドキドキと画面の前ニヤニヤ=作者様の文才。という方程式を私は知っている!!((バッ 物凄く面白いです!この作品で、岩ちゃんへの愛が増えました!!応援してます! (2015年3月12日 3時) (レス) id: d1fca42de7 (このIDを非表示/違反報告)
まかろん - すごくおもしろかったです。 (2014年11月20日 22時) (レス) id: f914af4869 (このIDを非表示/違反報告)
もふた(プロフ) - 岩ちゃんかっこいい!!!!!!!!!!これからも頑張ってください!!!!!!!!!!応援してます(*´∀`*) (2014年10月23日 22時) (レス) id: bda7562276 (このIDを非表示/違反報告)
みなみ - とても面白かったです。今後も頑張って下さい (2014年10月19日 16時) (レス) id: 1edd946607 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:kite | 作成日時:2014年9月24日 21時