244 ページ44
.
「失礼しまーす…」
真っ暗な部屋に向かって呟く。
ぱちっと電気をつければいつもの風景。
相変わらず 片付いた部屋は男の人の一人暮らしには珍しくて 最初は綺麗過ぎて居心地が悪かったけど もうこんだけ来れば 自分の家のようにくつろいでる。
今日は金曜日。
だから、お泊まりなんだ。
学校はないから 夕方に自分の家を出て スーパーで夜ご飯の材料を買って風磨くんのお家にやってきた。
私も最近は 風磨くんに教えてもらいながら 料理に挑戦中…
風磨くんは無理しないでいいんだよって言ってくれるけど やっぱり女なら料理くらいできないと！(やっと焦る)
今日も 夜ご飯は作って待ってるね！って風磨くんに言ったら楽しみにしてるって言ってくれた。
簡単なものから徐々に始めていってる…
「あれ、お肉あったんだ。」
今日は生姜焼きを作ろうと思って スーパーで買ってきたお肉を冷蔵庫に入れようとすれば もう既に生姜焼き用のお肉が入っていた。
「ま、いっか。」
腕を捲って 手を洗い、お米をとぐ。
水を適量入れて…
炊飯器に入れて スイッチを押して…
「よし、おっけい…」
なんか、さっきから暑い…
暖房も消したんだけど…
……お、
少しよろけて キッチンに手をつく。
あれ、体調悪かったかな…
お昼は全然元気で お昼ご飯のチャーハン完食したはずなんだけどなぁ…
あ、てか もうそろそろ風磨くんが帰ってきちゃう。
早く作らないと。
身体が怠いなぁとは思ったけど 普段そんなに風邪とか引かない人間だから 放っておけば治るでしょ精神で 身体の怠さは無視して料理に取り掛かった。
.
「はぁ………」
なんとか、作り終えた。
テーブルの上に並べられた生姜焼きとご飯とお味噌汁とサラダ。
私にしては上出来…？
待って、なんか今度は寒いかも…
急いで暖房を付けた。
寒くなるって典型的な熱だよね…
体温計どこにあるんだろ…
あー、でもここで測ってほんとに熱があったら余計に具合悪くなりそう…
結局 全部思い込みね…
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 304人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ジャニーズ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆう | 作成日時：2021年1月7日 23時
