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風磨 side
会社を出たのは20時を過ぎていた。
今から急いで帰って 21時くらい…
駅まで走った。
今日 別に残業なんかするつもりはなかった。
そもそも入社してから残業なんてまだしたことなかった。
今の時代 新入社員には優しくすんだってさ。
やめないようにって。
けど、今日 同期がとんでもないミスをしてしまい、それをカバーするために みんなで資料を作り直していたら こんな時間になってしまった。
その同期ってのが 同い年の女の人なんだけど、もう めちゃくちゃ泣きそうな顔でめちゃくちゃみんなに謝ってた。
まあ、そりゃ泣きたくなるよな。
先輩たちも残ってやってたし。
でも、それに対して みんなは特に怒ることとかはない。
まあ、注意みたいな感じで言ったりはするんだけど…
俺も そんなに根に持ったりはしねぇよ？
俺はだって ミスすることとかあるかもしれねぇじゃん？
助け合いだよ。
でもさ……
今日はちげぇじゃんか…
電車から降りて 最寄駅から家まで更にダッシュ。
今日はクリスマスパーティーをしようってAと約束してたんだよ…
仕事とプライベートなんて そんなの合わせてられないのは分かってっけど……
A ずっと今日のこと楽しみにしてたんだよ
ご飯作って待ってるねって。
あれ、こいつ料理出来たっけ なんて心のどっかで思いながら 俺自身も楽しみにしてた。
風磨「Aっ」
家に帰って 部屋に入れば テーブルの家にはAが用意してくれたんだろう、料理が
キッチンにも頑張ったあと…
まだ洗い切れてない食器も かわいいな、なんて思ったり
風磨「A、ただいま」
俺のベッドの上で眠るAの頬には涙の跡があった。
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作者名：ゆう | 作成日時：2021年1月7日 23時
