第8話 ページ9
｢そういえばAから報告を受けた時、気になることがあったんやけどええか？｣
束の間の静寂を破ったのはオペレーション担当兼第二狙撃班班長のロボロだった。
トントンが無言で頷くと、ロボロは続けて話を始める。
｢Aからの報告を受けた直後、ゾムとシャオロンに連絡すると同時にインカムに付いてるGPSで位置を調べたんやけど…表示されなかってん｣
その証言に、ゾムとシャオロンは｢あぁ｣と何かを思い出したような表情を浮かべた。
｢あん時確か、俺がAの位置訊いたけど『分からん』言うてたな｣
シャオロンの言葉にロボロは頷く。
｢それは誰かに壊されたっちゅうことか？｣
コネシマがそう尋ねると、ロボロは首を横に振った。
｢GPSまで壊すには多少時間が掛かると思うねん。それに表示されんくなったのがAの声が聞こえなくなった直後のことやったし…｣
そんな不可解な出来事に幹部達が頭を悩ませる中、一人はっとした表情を浮かべた者が居た。
｢…薬品かもしれへん｣
第三支援班班長のチーノだ。第三支援班は主に薬品を用いて戦闘班を支援する部隊である。
｢強力なモノを使えば、GPSごと一瞬で壊すことは可能かと｣
チーノはどこか不安の残るような表情でそう断言した。
｢なるほどなぁ…｣
その言葉に納得した様子のロボロ。
｢どしたんチーノ。まだ言いたいことあるんか？｣
チーノがまだ何か言いたげな顔をしていたことに気付いたコネシマが声を掛ける。
｢いや…それが…｣
チーノがもじもじしながら言葉を詰まらせていると、
｢そこまで強力な薬品が使われていたと仮定すると、Aに害を及ぼしているかもしれない｣
向かい側に座っていた軍医のしんぺい神が答えた。その解答を聞いたチーノは無言で下を向く。
｢報告が途絶えた瞬間インカムが破壊された=報告前にAが薬品を浴びていた可能性が高い。となると…｣
｢…Aさんはかなりやばい状態かもしれません…｣
しんぺい神の話に続けて、チーノが気まずそうに話す。二人の考察に、幹部達は表情を更に曇らせていく。
｢…なんや、Aが死んだ言いたいんか？｣
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椿 - おもろすぎて周回してrワン！ (2021年4月24日 11時) (
レス) id: 37e6844d54 (このIDを非表示/違反報告)
む(プロフ) - 続きが気になりワン！ (2021年4月8日 20時) (レス) id: 0d837f5408 (このIDを非表示/違反報告)
秋刀魚大好き民 - ｱｧｰwrwrdﾄｳﾄｲﾖｫ!皆さんどうしたんでs ワン！ (2019年12月31日 15時) (レス) id: 3cfb10bf82 (このIDを非表示/違反報告)
ルリ(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです！！！！更新頑張ってください！！応援してるワン！！！ (2019年12月2日 23時) (レス) id: f44adf4250 (このIDを非表示/違反報告)
snow - 自分のペースで更新頑張ってくだs…くぅーん(a国にいってもポチはついていきそうですねw) (2019年11月9日 16時) (レス) id: a79ef504eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まつお | 作成日時：2019年5月19日 7時
