【魔入りました!入間くん】日々謳歌 (ページ9)

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9話ページ9

眠い眠いと閉じようとする瞼を無理やり開き、職員室の机に突っ伏す。

入学式の次の日、今日は使い魔召喚の日だ。

担当官であるカルエゴは多分あの入間に八つ当たり出来るからか張り切っているようにも見える。

性格悪。

他の先生は2年や3年の授業へと慌しく出ていき、職員室はいつも通り私一人となった。

｢さーって今日は何しよっか｣

私の仕事は基本的に他の先生の手伝いか、理事長から飛ばされる無茶振りをこなすことといった、簡単に言うと何でも屋だ。

何でも屋とは言っても本来の仕事は生徒たちの管理がAの仕事。

この学校内で、理事長しか知らないような生徒達の特別な秘密を唯一知ることが出来る。

その知識を使いながらある日は生徒に寄り添ったり、ある日は暴走した生徒を対処するのがAの役割である。

これは、アガリアレプト家の家系魔術が大きく関わっている。

｢隠し事(シークレット)｣

その者が隠している事柄を知ることが出来きる。

自分よりもランクが低ければ低いほど重要な秘密が聞き出せ、ランクが高いものに関してはしょぼい秘密しか聞き出せないというものだ。

この能力のおかげで、Aはこのバビルスで先生として働けている。

でも秘密を使うような出来事は日常茶飯事起こるわけではない。

基本的にブラブラと校舎内を歩き、何か変なことをしてる生徒はいないかとか、魔茶を飲んだりとか、用務員の方々と喋ったりとか。

つまり、超楽なのである。

｢本当に天職…サリバン理事長愛してる…｣

机の上に特別♡と書かれた生徒達の秘密情報が冊子は無視をした。

今日の気分的に活字を眺めたくない。

だからその代わり暖かいから日向ぼっこをしようと日当たりのいいカルエゴの席に居座り、ぐだくだしていると愛しのサリバン理事長からの電話が鳴った。

｢…めんどくさい事じゃないように｣