〜愛について〜２【ヴィクトル】

EP46 ページ6

アナ｢それでは第一滑走 勝生勇利 曲は 【〜愛について〜Eros】｣


勇利君の演技が始まった。


勇利君の演技は前に見た時よりも、磨きがかかっていた。


いつもの温和な勇利君の面影は全くなく、

カツ丼でもなく、色男を誘惑する美女

勇利君は役になりきっていた。


凄い
凄いよ…勇利君…

ヴィクトルがコーチになって、ほんと、勇利君は変わった。

まだジャンプミスは凄いけど…

圧倒的に変わった。

気がつくと会場は凄い声援で、勇利君の演技が終わっていた。


そして、パーソナルベストをたたき出した。


私は凄く嬉しくて、涙が止まらなかった、


ミ｢アンタ、大げさすぎ…！｣

ミナコ先生が涙を拭いてくれる。

｢だって…凄く嬉しくてっ…。｣


それから二人滑って、南君の演技が終わった。

南君、凄くよかった、っていうか衣装どっかで見たことあるし、曲も聞いたことあるぞ…。

それから、勇利君たちの所へ向かうと。


南｢勇利君をリスペクトして、勇利くんの名プロ、ローエングリンの衣装も真似しとったのに！！｣

あー！それでか！！
てか南君、リスペクトしすぎ…

南｢勇利君！！手ぇ抜いたら許さんとですよ！！｣

あー、勇利君南君に宣戦布告されてる…。


そうして南君が立ち去り、私は勇利君の所へかけていった。


｢勇利君すごかったよ…っ｣

勇利君を目の前に話すと涙がまた出てきた。

ミ｢Aアンタどんだけ泣いたら気が済むのよ…｣

豪｢いや、Aちゃんが泣くのもわかるぞ、あれはすごかった！！｣

勇｢あはは、ありがとう…ってAちゃん、そろそろ泣き止んで…｣

それから、勇利君が着替えてる間に私は泣きやみ、

着替えた勇利君がまた戻ってきて、

ミナコ先生と豪さんと別れた。

勇｢あれ、そう言えばヴィクトルは？｣

｢そう言えば、みてないね。｣

泣いてて気づかなかったけどヴィクトルの姿が見当たらない。
早くヴィクトルに謝りたいのに…。

勇｢あ、先にホテルに戻ってるだってさ！じゃ、帰ろうか。｣

｢うん。｣




帰り道

勇｢ねぇ、Aちゃん、ヴィクトルとなんかあった？｣

｢えっ？なんで？｣

勇｢なんかヴィクトル元気無かったし、先に帰るなんておかしいし…｣

｢…あった…ヴィクトルがあんまりカッコイイから、女の子に囲まれてて私ちょっと嫉妬して、ヴィクトルに酷いこと言った。｣

勇｢そっか…それはホテルでちゃんと謝ろうか…まぁ、ヴィクトルも悪いけど(笑)｣

勇利君はそう言ってくれた。


あぁ…早くヴィクトルに謝りたい…。

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