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｢…なんの用だよ｣
｢あ、文化祭の申請書出しにきた。期限過ぎちゃったけどグルッペンならいいや、よろしく｣
｢は？お前さぁ…、俺そういうの担当じゃねえからトントンに渡しといて｣
｢ええ！ちょっと、ねぇお願いってば｣
｢無理無理ほらあっちで仕事しとるから渡してこいよ｣
寝転ぶグルッペンに申請書を押し付けたが、本から目を離さずにそのまま押し返されてしまった。
幼馴染のよしみで目を瞑ってくれるかと思えば、全くそうでないらしい。ああ昔からこういう奴だったなお前は！
トントンに渡せとは言われたものの、トントンという人物がまるで誰だか分からない。あっちと指さした方向の扉に手をかけ、恐る恐るゆっくりとドアノブを捻る。
はあ、絶対怒られるじゃん。ヤダヤダ。グルッペンのわからず屋。
｢すみません｣
｢…ん？｣
｢……あ、えっと…｣
うわ、見たことある。
扉を開けた先には、大量の書類を積んだ机上に頬杖をつく男子生徒が1人。
彼は1枚の書類を眺めていたが、突然の私の登場に視線だけをこちらに向けた。
｢ぶ、文化祭の申請書、も、持ってきたんですけど！｣
｢…あ、今日締切のやつかな？｣
｢そうです！あの、ごめんなさい、遅れちゃって…｣
｢ああ、別に今からやるし大丈夫すよ。貰います｣
｢わ、お願いします｣
彼は微笑を浮かべて、差し出した申請書を受け取る。
彼の規格外な優しい待遇に感動しながら、先程申請書を押し返してきた野郎を思い出してグルッぺンに悪態をつきたくなった。
なんであいつが生徒会長なんだろう。
｢あ、あの、じゃあお願いします…｣
｢うん、届けてくれてありがとうな｣
｢はいっ｣
バタン、と逃げるように扉を閉める。
声が裏返ったことにより、どうしようもない羞恥心に襲われた。前髪をもっと整えていれば良かっただとか、柄にもなく普段よりも身なりを気にしてしまう。
バクバクと心臓を高鳴らせながら、閉められた扉の目の前で立ち尽くした。
いや、いや、待って。
まじで神っていうか好き。どうしよ、確かトントン…さんだよね？優しすぎない？笑顔マブすぎます。
ゆったりとした足取りで出口に向かう。
ふと途中で通り過ぎたソファーでくつろぐグルッペンを邪魔してやろうと思い、少し引き返してソファーを強めの力で蹴る。
ぐらりと揺れた衝撃でグルッペンの手から本が落ち、怒りの声を浴びせられた。
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あまね(プロフ) - たあああああすき (10月29日 12時) (
レス) @page44 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
柚(プロフ) - こくみん?.さん» お久しぶりです〜！！！ありがとうございます！！いつもお世話になっております^^ 本当に励みになっております・・・今後ともよろしくお願い致します。 (2022年6月12日 16時) (レス) @page44 id: 9eb6eeed7a (このIDを非表示/違反報告)
こくみん?.(プロフ) - 同じこと書いてますね私…すいません（）でも柚さんの作品本当に好きで…柚さんの書くストーリーや書き方が大好きです､､！主さんのペースで更新していって下さいね､！ (2022年1月10日 20時) (レス) id: 4852bbdd6f (このIDを非表示/違反報告)
こくみん?.(プロフ) - お久しぶりです、！今回のお話も最高でした……無理せず頑張ってください、！ (2022年1月10日 19時) (レス) @page31 id: 4852bbdd6f (このIDを非表示/違反報告)
柚(プロフ) - こくみん?.さん» そう仰っていただけるだけで励みになります嬉しいですありがとうございます(TT)頑張ります！！ありがとうございます〜！！ (2022年1月9日 20時) (レス) id: 9eb6eeed7a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柚
| 作成日時：2021年5月30日 18時
