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｢着〜いた！で、なんすか？聞きたいって｣
｢随分白々しいですね。鬱さんのこと、わざと襲わせましたよね？｣
｢俺が？大先生を？バカ言わないでくださいよ〜。我らが軍団長ですよ？｣
彼は以前から、私に余計な情報ばかり与えてきた。一見聞いているとなんら関係ない情報のように思えるが、今回の事件で彼の情報が可能性を生んだ。
以前廊下ですれ違った時に、釘を刺すように言われた鬱の本命彼女の存在。
聞いたその時から不自然に思っていたので、鬱が攫われたのかもしれないと思い始めた頃にその花屋の本命彼女が脳裏にチラついた。
その話を聞いた数日後、偶然にもその彼女が彼を攫うだろうか。流石に上手く出来すぎている。
彼が仕向けた訳では無いにしろ、なにかしら知っていたはずだ。何故そこまで分かっていて、彼を危険に晒したのだろう。
私は仲間にそんな仕打ちをさせる彼が許せなくて、彼を思いっきり睨んだ。
｢大先生、彼女に捕まえられてたらしいですね。助けたの、Aさんだったんでしょ？すごい！ありがとうございます！｣
｢大根芝居やめていただけます？不快なんで｣
｢えぇ〜！ひど〜い……………。そのまま殺されとったら良かったんになぁ｣
彼はぐるぐるメガネの隙間から、目を細めて私を捉えていた。
やはり狙いは鬱ではなくて、最初から私だったのだ。流石にあの不自然な状況から気付くことは出来なかったが、あの時に気付いていればより警戒出来ていたのに。
彼は図書室の穏やかな雰囲気から、一気に冷たい空気に変えた。
｢お前、男誑かしすぎやねん。あのコネさんまで物貢ぐようになって………。ほっとかしとったけど、流石に危ないわ。やからあの女に殺されるよう仕向けたんに………普通に生きとるし。はぁ〜つっかえ｣
｢誑かしてません。あの人は、私に借りを返したいだけで…｣
｢はぁ？ほんまにそう思ってるん？やっぱ誑かしてるやん。好きでもない女に何個もプレゼントあげるかよ。いい加減にせぇや｣
強い口調でそう言われて、言葉が詰まる。
私はただ、助けただけなのに。
何故そこまで言われる必要があるのだろう。
そう思った瞬間に、一気にO国が恋しくなった。
良くも悪くも平和だったあの国は、こんなに日々が煩わしかったことなんて一度も無かったのに。
｢大先生も、多分昨日ので…。俺は、俺は……、この国を守りたいんや｣
｢チーノさん。それは正義を履き違えとるわ｣
｢！エミさん…………、｣
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味噌かつ - Twitterフォローさせていただきました！いつも繰り返し見てます！神作だと思ってます！素晴らしい作品をありがとうございます！ (5月14日 20時) (
レス) @page46 id: ed221277ea (このIDを非表示/違反報告)
柚(プロフ) - 柊木さん» ありがとうございます..！！そうおっしゃって頂けて嬉しいです(TT)良かったです！もっと考察出来るような深い作品に出来れば良かったのですが、自分の技量ではそうもいかず、、今後もそうおっしゃって頂けるよう頑張ります！！ (2021年3月13日 9時) (レス) id: 9eb6eeed7a (このIDを非表示/違反報告)
柚(プロフ) - 白夜ちんさん» いや、彼らをそう仕立て上げた裏の支配者は私です・・・(？)是非そうしてやってください！！ (2021年3月13日 9時) (レス) id: 9eb6eeed7a (このIDを非表示/違反報告)
柊木(プロフ) - すごく考察に入りたいレベルで好きです…。勝手にスパイの目星をつけて楽しんでます！ 本当に面白くて好きです！ (2021年3月12日 0時) (レス) id: 98823b925f (このIDを非表示/違反報告)
私猫(プロフ) - 夢主ちゃん？！？！ (2021年3月11日 14時) (レス) id: a5b5a226ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柚
| 作成日時：2021年3月3日 11時
