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｢……………これ全部？つか花？｣
｢薬草です。今後の薬品作成にどうしても必要でして。……出来れば、なるべく早くが有難いのですが｣
｢中々厳しいなぁ…、そもそも、医療部にこの類の申請されたことないんやけど？｣
｢新米の私が言うのもなんですが…、ここの研究員は学が浅いらしく薬草の存在すら知りませんでした。だからかと｣
｢へー、言うやん？｣
生薬は薬草から出来ているというのに、薬草を雑草だと言ったアニーの言葉を未だに覚えている。
研究員をやっていて他国との交流はほぼ無いに等しかったが、こんな国があるとは。薬草も知らない研究者がいていいのか____、それにそんな彼女達が国家資格を持っているなんて。
彼女達の生成する遅さや完成品のレベルの低さにいつも驚かされる。国家資格を持っていながら、その程度なのかと。
勝手に申請しにきてしまったが、大丈夫なのだろうか。
少しの量ではなく、大量の薬草を仕入れることになるのだが、上司の許可など得てきていない私は今更少し後先のことが気になっていた。
｢まあ、そこまで言うんなら頑張ってみるわ。でも早くて3日。それ以上は無理｣
｢…！ありがとうございます！お願いします｣
｢ありがとうな兄さん｣
私は深く頭を下げ、彼にお礼を言った。
一週間は覚悟していたが、まさか3日で仕上げてくれるなんて思ってもみなくて、思わず目を見開いてしまった。
彼は小さく手を振って、私の持ってきた紙を持って扉の向こうへと戻ってしまった。
｢良かったなぁ。まあ兄さん優しいから、大体のことは了承してくれるんやけど｣
｢……やっぱ流石に多すぎましたかね、ちょっと減らせばよかった｣
｢いやまあ……、ええんちゃう？｣
恐らく彼は用途を理解していなかったが、そんな彼ですら要請した薬草の量に顔を引きつらせていた。
｢…………前、デート無くなったやん？今度どっかで行かへん？｣
急に静かになったと思えば、彼はそんなことをぽつりと言った。
確かにあの日は彼を救出してそのまま城に戻ったが、あれは元々新しいネクタイが欲しいからという理由で街に出ようという話だったので、無くなったと思っていた。
その証に彼は真新しいネクタイを身につけている。
彼のデートという単語に引っかかるが、例え行くことになったとしても難解な特別任務を言い渡されている私には、いつ休みが出来るかも分からない状態だった。
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味噌かつ - Twitterフォローさせていただきました！いつも繰り返し見てます！神作だと思ってます！素晴らしい作品をありがとうございます！ (5月14日 20時) (
レス) @page46 id: ed221277ea (このIDを非表示/違反報告)
柚(プロフ) - 柊木さん» ありがとうございます..！！そうおっしゃって頂けて嬉しいです(TT)良かったです！もっと考察出来るような深い作品に出来れば良かったのですが、自分の技量ではそうもいかず、、今後もそうおっしゃって頂けるよう頑張ります！！ (2021年3月13日 9時) (レス) id: 9eb6eeed7a (このIDを非表示/違反報告)
柚(プロフ) - 白夜ちんさん» いや、彼らをそう仕立て上げた裏の支配者は私です・・・(？)是非そうしてやってください！！ (2021年3月13日 9時) (レス) id: 9eb6eeed7a (このIDを非表示/違反報告)
柊木(プロフ) - すごく考察に入りたいレベルで好きです…。勝手にスパイの目星をつけて楽しんでます！ 本当に面白くて好きです！ (2021年3月12日 0時) (レス) id: 98823b925f (このIDを非表示/違反報告)
私猫(プロフ) - 夢主ちゃん？！？！ (2021年3月11日 14時) (レス) id: a5b5a226ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柚
| 作成日時：2021年3月3日 11時
