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｢私、次いつ休みか分からなくて｣
｢じゃあっ、予定分かったら教えてや。Aちゃんと行きたいとこあんねん｣
｢私と？｣
｢うん、Aちゃんと｣
まるで口説いているような言い方で、少し動揺して言葉に詰まった。
分かりましたと一言いえば終わりなのに、中々返事が出来ない。
返事のない私を不安に思ったのか、おずおずと彼は眉を下げて聞いてくる。
｢……や、やっぱあかんかった？｣
｢…いっ、いや………、私でよければ…｣
｢っほんま！？良かったぁ〜〜…｣
じゃ、じゃあまた後でな！、と彼は私に手を振って、小走りでこの場所を去っていく。
彼は最近雰囲気が変わったように思える。あの一件があってから、特に。
手を握られていた状態のまま、呆然と彼の後ろ姿を眺めていた。
.
｢睡眠薬？｣
｢最初はそれから作りましょう。A、抗ヒスタミン剤持ってきて｣
｢はい｣
菊さんにそう言われると、私は研究室の薬品庫に向かった。
3日後、予定通りに輸入部の彼は薬草を届けてくれた。そんな彼に何度もお礼を言ったが、なんの見返りも求めず去っていった。
以前の同僚が3人もいると、あの時の記憶が蘇ってくる。菊さんの呼び掛けはとても懐かしくて、仕事は相変わらず憂鬱だがその一言だけで士気があがった気がした。
｢とってきました｣
｢ありがと。で、川田くんたちは傷薬作っといて。カモフラージュで。｣
｢えっ、私作り方…｣
｢俺わかる｣
Aはこっち、と菊さんに袖を引かれる。
川田は私の傷薬作りを手伝ってくれていた。分量多くしようぜと茶々をいれていた位だから、作り方は十分把握しているだろう。
私は菊さんに指示された通りに手を動かし、ジフェンヒドラミン塩酸塩を適量試験管に流し込んだ。
｢…アンフェタミンか。まあ当然よね｣
｢私が効果を話してしまったのもあるんです。……簡単に作れるようなものじゃないのに、すみません｣
｢全然いいのよ｣
彼女は私を励ますように薄く笑った。
すると足音が聞こえて、誰かがこちらに歩み寄ってくるのが分かった。私は咄嗟に作業をやめ、持ってきた生薬を片手に持つ。
恐る恐る顔を覗かせたのは、私の良き理解者であるダチュラさんだった。
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味噌かつ - Twitterフォローさせていただきました！いつも繰り返し見てます！神作だと思ってます！素晴らしい作品をありがとうございます！ (5月14日 20時) (
レス) @page46 id: ed221277ea (このIDを非表示/違反報告)
柚(プロフ) - 柊木さん» ありがとうございます..！！そうおっしゃって頂けて嬉しいです(TT)良かったです！もっと考察出来るような深い作品に出来れば良かったのですが、自分の技量ではそうもいかず、、今後もそうおっしゃって頂けるよう頑張ります！！ (2021年3月13日 9時) (レス) id: 9eb6eeed7a (このIDを非表示/違反報告)
柚(プロフ) - 白夜ちんさん» いや、彼らをそう仕立て上げた裏の支配者は私です・・・(？)是非そうしてやってください！！ (2021年3月13日 9時) (レス) id: 9eb6eeed7a (このIDを非表示/違反報告)
柊木(プロフ) - すごく考察に入りたいレベルで好きです…。勝手にスパイの目星をつけて楽しんでます！ 本当に面白くて好きです！ (2021年3月12日 0時) (レス) id: 98823b925f (このIDを非表示/違反報告)
私猫(プロフ) - 夢主ちゃん？！？！ (2021年3月11日 14時) (レス) id: a5b5a226ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柚
| 作成日時：2021年3月3日 11時
