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｢…………なんその反応。俺期待してもええん？｣
人に好意を向けられて悪い気はしない。
それも、人柄の良い彼なら尚更だ。
でも彼を恋愛的な意味で好きかと問われれば違う気もするが、生憎今の私は頭があまり回っていない。
彼は私の腕を引っ張り、腰に腕をまわされる。
どくどくと高鳴る心臓の音が彼の体を伝ってダイレクトに聞こえていると思うと、恥ずかしさで逃げ出したくなった。ぐっと彼の胸板を両手で押したが、彼は顔を覗き込むように距離を縮めてくる。
｢……むっちゃドキドキしてんな｣
｢っ……！ちょっと、｣
｢おい！いたぞ！！｣
シャオロンの手が私の頬に触れた瞬間、後方で叫び声が聞こえた。
バッと後ろを振り返ると、武器を持った兵士が何人もこちらに走ってきている。
彼は私の腕を掴んだまま、廊下の奥へ走り出した。
｢ッはぁ、はぁッ、すっごい数…！｣
｢やばいな……｣
先程の甘い雰囲気はどこにいったのやら、今は廊下を全力疾走していた。
彼の足が速すぎて、腕を引っ張られてはいるが握られている部分がとても痛かった。研究ばかりして日頃の運動不足が今まさに自分の首を絞めている。
するとそんな私を見かねたのか、少し走るスピードを緩め私の前から隣へ移動した。
｢A、1人で行けるか？｣
｢え、｣
｢こいつらは俺が全員殺っとくから、先グルッペンとこ行って。1人では行かせたくなかったんやけど、このままやったらAがバテて終わる｣
｢っ……う、すみません…、｣
｢帰ったら返事、聞かしてや｣
そう言うと、彼は私の腕をぐんと引っ張る。
私を押し飛ばすようにして背中を押し、数メートル先に私を押しやった。
彼はその場で方向転換して、私に背を向けて兵士を殴りにかかる。私は彼の身を案じたが、それどころではないので彼とは逆方向に再び走り出した。
それでも危機はやってくるもので、前方からも兵士が挟み撃ちだと言わんばかりにやってくる。
私は残り2本しかない睡眠ガスの1本を取り出し、直前まで引き付けて栓を抜く。
しっかりガスマスクを装着したあと、試験管を落として彼らの足元に転がす。
あっという間にその場はガスが蔓延して、バタバタと兵士達は倒れていった。
｢よしっ｣
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あまね(プロフ) - 完結！おめでとうでふ！ (10月29日 11時) (
レス) @page27 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
パリラ - 凄いですね、、、もう本当に好き過ぎて一日で読み切りました！ (8月30日 10時) (レス) @page27 id: 326cf2b718 (このIDを非表示/違反報告)
砂糖 - これめっちゃ前に見てそれからずっと探してたんですけどやっと見つけて徹夜で読みました、、！！スリルがあって何より菊さんが好きすぎて！！最高でした！！素敵な作品をありがとうございます！ (2022年5月4日 4時) (レス) @page27 id: 1132857e69 (このIDを非表示/違反報告)
輝月(プロフ) - 久しぶりに占ツクに戻ってきたら好みの作品見つけて一気に読んでしまいました！これは今後がとっても気になります！素敵な小説をありがとうございます！ (2021年7月22日 21時) (レス) id: 4cc550c3ab (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - みちゃくちゃ好きな作品！！！！完結？おめでとうございます！！オチ…みたいけどTwitterやってねぇ…！！ｸｿｩ…他の作品でも頑張って下さい… (2021年6月25日 22時) (レス) id: 5459160ee1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柚
| 作成日時：2021年3月23日 9時
