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目が点になる、とはこのことなのかもしれない。
普段言われ慣れていない有能だと言う声のみならず、明らかに買い被りすぎているその発言に絶句した。
それは何がなんでもありえない。だって、だって。
それならばうちの国は、何故こんなに弱かったの？
｢おかしいと思ったんだ。O国は俺達の足元にも及ばない兵力の低さ……、だというのに、死亡率が著しく低い。それは君達が作る薬品、つまり回復力がどの国よりも軍を抜いて高かったんだ｣
｢そんな………、しかし、私は、私達は上官に毎日とはいかずも、飽きずに呼び出されては罵倒されていました。｣
｢それは俺達もまだ分からない。が、君達には希少価値がある。だから奪った、それまでだ｣
私達が、希少価値…？
自分の脳内は、完全にパニックを起こしていた。
｢そこで、だ。君は完全に俺達の国の捕虜な訳だが。うちの国で薬品を作ってもらおう。役職も与える｣
｢……私が薬に毒を入れる可能性、考えていらっしゃらないんですか｣
｢まあその可能性も無きにしも非ずだが。その場合は一緒に捕らえている仲間を殺す。全員な｣
｢なッ……！｣
｢当たり前だろう。ちなみにお前は殺さない。貴重な人材だからな｣
何故そこまで私に固執するのか。
いっそ死んでやってもいいと思っていた私は本当に毒を混ぜることを考えたが、対象が私でないならば決行する意味が無い。それも、私の仲間を、皆を殺す・・・・なんて言われた後では、私が殺しているようなものだ。
となると私の中には選択肢は一つしかない。
そうだと確信した上で、彼は私に問いかける。
｢やってくれるな？ちなみに、イエスならハイルグルッペンと答えろ。｣
ああ、これからどんな地獄が待ち受けているのだろう。こんなことになるなら、もっと早くに辞職していれば良かった。
しん、と沈黙が訪れる。
私の返答を待つかのように細められた瞳は、早くしろと促しているようにも見える。
はあ、と内心一つため息をついた。
全っ然納得がいかないけれど。これも皆を助ける為・・・。
私は意を決して、きつく結んでいた唇をゆるめて
｢………ハイル、グルッペン｣
その一言で、私は人生の波乱の始まりを告げたのだ。
.
これにてO国編は完結となります。
皆様、ここまでお付き合い頂きありがとうございました。
次回はw国編です。残念ながらまだまだ続きます。
ではまた次回！
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宇琉夜ハル(プロフ) - 後 side ほしいです (2021年4月30日 19時) (
レス) id: c64b9591b6 (このIDを非表示/違反報告)
宇琉夜ハル(プロフ) - 後名前がわかったら zm｢あ｣ 見たいなん欲しいです (2021年4月30日 19時) (レス) id: c64b9591b6 (このIDを非表示/違反報告)
宇琉夜ハル(プロフ) - 出来れば夢主のセリフ『』こうしてください 時間があればでいいんで (2021年4月30日 18時) (レス) id: c64b9591b6 (このIDを非表示/違反報告)
叶子(プロフ) - 晴さん» それは良かったです！！ありがとうございます！めちゃくちゃ遅れましたが見てますよ！！！頑張ります！！！ (2021年2月21日 20時) (レス) id: 9eb6eeed7a (このIDを非表示/違反報告)
叶子(プロフ) - 通りすがりの亀さん» 最初はその予定でしたが、主人公が後悔することのないようにヘイトを向けさせて上層部をクズに仕立てあげました(^^ ありがとうございます！頑張ります！！！ (2021年2月20日 21時) (レス) id: 9eb6eeed7a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柚
| 作成日時：2021年1月31日 9時
