いないとき ページ5
srpside
「いつまでその気持ちを抱えているつもりですか。」
Aが任務へ向かった後、2人だけになったRoom4Sにはどこか冷たい空気が流れていた。
「ずっと、ずっとだよ。お墓まで持っていくんだ。」
へらへらした声で答えた俺に凪ちゃんは怒りのような悲しみのような感情を瞳に宿しながら、ただ真っ直ぐ俺を見つめていた。
目は、合わせられない。合わせたらきっと戻れないから。
「…大切だから、駄目なんだ。こんな汚れた俺じゃ、Aの隣を歩いていけない。」
「それは、Aの気持ちも踏みにじる事になりますが。」
「いいよ、Aはもっといい人が見つけられる。」
本当はそんなの絶対に嫌だけど、
気持ちに蓋をするために自分を欺くんだ。
「そうやって、自分を正当化して逃げるつもりですか。」
「は、逃げるって何」
凪ちゃんが何を言っているのか分からない。
分かりたくないよ、
「あなたはずっとAの事を考えてるつもりでしょうが、私からしたら、あなたは自分のエゴだけで動いている自己中にしか見えないですよ。」
「これが最善なの」
「誰が決めたんですか?」
そんなの__
「……おれ…?」
「ちゃんと頭を冷やして、もう一度考えてみてください。
セラ夫とAにとっての幸せを。」
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作者名:幸 x他1人 | 作成日時:2024年2月11日 19時